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【講演報告】「公平性とアクセスのためのパートナーシップとイノベーション 」(2024 アジア・ヘルス&ライフサイエンスサミット 、2024年11月11日~12日、シンガポール)

【講演報告】「公平性とアクセスのためのパートナーシップとイノベーション 」(2024 アジア・ヘルス&ライフサイエンスサミット 、2024年11月11日~12日、シンガポール)

2024年11月11日~12日にシンガポールで開催された「公平性とアクセスのためのパートナーシップとイノベーション(Partnering and Innovating for Equity and Access)」と題された「2024 アジア・ヘルス&ライフサイエンスサミット」に、日本医療政策機構 副事務局長の菅原丈二が登壇しました。
本サミットは、ASK Health Asiaによって主催され、アジア全域におけるヘルスエコシステムの変革に向けて、地域間の協力とイノベーションの共有を促進することを目的として開催されました。特に、気候変動が健康に与える影響と、アジアにおける気候変動への適応力のあるヘルスシステム構築に関するセッションが設けられました。このイベントには、アジア太平洋地域の10カ国以上から150人以上のリーダーが参加いたしました。

菅原は2つのパネルセッションに参加しました。最初のセッション「公平性とアクセスのためのヘルスイノベーションの地域間コミットメント(Cross-regional Commitment of Health Innovation for Equity and Access)」では、日本の高齢化に伴う新たなヘルスケア課題について議論し、財政の持続可能性、プライマリケアへのアクセス改善、患者の安全と透明性の向上、長期的なケアニーズへの対応といった戦略について問題提起をしました。さらに、デジタルイノベーションとテクノロジーがこれらの複雑な課題に取り組む上で重要な推進力となることを強調しました。

2つ目のセッション「気候変動の健康への影響、産業の行動の必要性(The Impact of Climate Change on Health, Calling for Industry Action)」では、気候変動が健康に与える影響と、保健医療システムが気候変動に与える影響が相互に関連していることを説明しました。特に、気候変動が若者や高齢者など、脆弱な人々の健康に大きな影響を与える一方で、医療機関からの温室効果ガス排出など、医療分野自体も気候変動の一因となっていることを指摘しました。また、産業や政府が協力して、気候変動の影響を受けにくい保健医療システムを構築するための研究開発やイノベーションを加速させる重要性を強調しました。

本イベントは、地域のヘルスシステムにおける重要かつ新たな課題と、それらに対処するための創造的な解決策を議論する貴重なプラットフォームとなりました。当機構 は、地域および国際的なステークホルダーと連携することで、アジアおよび世界全体の健康システムの強靭な未来に貢献することを目指してまいります。

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