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【開催報告】グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP)2021-2022―日本・東京へのフィールドワーク(2022年8月7日~8月13日)

【開催報告】グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP)2021-2022―日本・東京へのフィールドワーク(2022年8月7日~8月13日)

日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)とマヒドン大学公衆衛生学部が共催しているグローバル・ヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP: Global Health Education Program)2021-2022の一環として、「COVID-19流行下における都市移民の健康問題の解決」を目指し、日本でフィールドワーク研修を実施しました。

今年7月にタイ・バンコクで行われた充実したフィールドワーク研修に続き、タイ、ミャンマー、ネパール、ブータンから6名の参加者とマヒドン大学の教員を迎え、日本在住のプログラム参加者と一緒に参加しました。

東京と神奈川を中心に行われた1週間の日本でのフィールドワーク研修は、移住してきた都市住民の健康上の問題点を明らかにし、その背景について理解を深め、現場での調査を通じて解決策を見出すことを目的としています。参加者は1週間を通して、医療従事者、地域のNPO/NGO、政策立案者らと会い、講義を受け、意見交換をすることで、問題を横断的にとらえ、問題解決に向けた協働作業の重要性を実感することができました。

保健医療については、国立国際医療研究センター国際医療協力局の藤田雅美氏から、みんなの外国人ネットワーク ヘルスプロジェクト(MINNA: Migrants’ Neighbor Network & Action Project)から、コロナ禍に実施されたさまざまな調査から見えてきた日本国内に暮らし・働きながら、様々な理由で困難な状況に置かれている外国籍の人々が、必要な情報・支援・制度にアクセスする際の課題について学びました。

海外からの移住者が多い川崎市の港町医療センターで医師を務める沢田貴志氏からも移住者の健康と医療アクセスについて、HIV/AIDSなどのお話もご経験を踏まえながら移住者に医療サービスを提供する方法について紹介いただきました。また、シェア=国際保健協力市民の会 共同代表理事の仲佐保氏からは、医療従事者として長年諸外国の医療アクセスに草の根活動で取り組んできたご経験をもとにお話しいただき、活発な議論を行うことができました。

そして、草の根活動で取り組んでいる、移住者と連帯するネットワーク(移住連)理事の大川昭博氏、特定非営利活動法人CHARM(Center for Health and Rights of Migrants)のPop Prach Pongkijvorasin氏、特定非営利活動法人多言語社会リソースかながわ(MICかながわ)の岩元陽子氏、国際活動市民中心(CINGA: Citizen’s Network for Global Activities)の高田有佳子氏、カラバオの会 新倉久乃氏などからもそれぞれの組織の取り組みについて、ご紹介いただきました。また、移民コミュニティと直接対話の場を持つこともでき、よりパーソナルな視点を得ることもできました。

また、国連機関である国際移住機関(IOM: International Organization on Migrant)を訪問し、駐日事務所代表 望月大平氏、Migration Health Coordinator 高橋香氏、ベトナム事務所移住健康プロジェクト開発・実施オフィサー 梶藍子氏よりIOMの戦略や移住者の人権擁護のための活動などについて、ベトナムの事例含め、ご紹介いただきました。


政策面では、参加者は国会を訪れ、厚生労働省医政局総務課医療国際展開推進室長の中西浩之氏に会い、日本の移民人口に対する現在の健康政策について説明を受けました。

プログラム最終日、参加者はグループで1週間で体験したことを振り返り、グループごとに、フィールドで学んだこと、そしてそれが自分たちの研究にどう生かされるかを発表しました。


■プログラム(講義):

第1回 タイのヘルスシステムとCOVID-19
第2回 日本のヘルスシステムとCOVID-19
第3回 コミュニティヘルス
第4回 ヘルステクノロジー
第5回 グローバルヘルス
第6回 移民のヘルス
第7回 政策提言とアドボカシー
第8回 量的質的研究手法

■フィールドワーク:

2022年6月27日~7月2日 タイ・バンコク

グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP: Global Health Education Program)は、日本医療政策機構とタイ・マヒドン大学公衆衛生学部の共同プログラムです。


■マヒドン大学について

マヒドン大学は、タイにおける医学教育を牽引する大学であり、公衆衛生学について国内で初めて専門的に取り組み始めた学術機関です。

ビジョン:
 2021年までにヘルスリテラシーに精通した専門家をASEAN諸国に輩出し、各国の人々の健康を促進する

ミッション:
 1. ヘルスリテラシーに精通した専門家になることにより、成果に基づく公衆衛生教育を提供する
 2. 公衆衛生教育、統合的かつ革新的な研究、健康と長寿および人類の発展を促進し、優れた意思決定に基づく専門的な学術に基づく知見を提供するリーダーを育成する

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