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【申込受付中】(ハイブリッド開催)キックオフシンポジウム「“脳の健康”に対する社会的投資を考える」(2026年4月6日)

【申込受付中】(ハイブリッド開催)キックオフシンポジウム「“脳の健康”に対する社会的投資を考える」(2026年4月6日)

日本医療政策機構では2025年12月に、新政権に対する政策提言『「脳の健康」を取り巻く政策への戦略的投資が拓く「日本再起」への提言』を公表し、脳の健康を成長戦略の中核に据えることの重要性を発信しました。2026年度は、当機構の認知症政策の経験を起点として、日本社会において「脳の健康」をライフコース全体で捉え、イノベーションを生み出し活用できる社会と、健康や障害の状態を問わず誰も取り残されることのない共生社会の構築を両立させる社会システムをどのように設計し得るかを考えることを目的としたプロジェクトを実施いたします。

本シンポジウムはそのキックオフとして、「ブレインキャピタル(Brain Capital)」という国際社会で注目され始めている概念を軸に、脳の健康に対するアプローチが単なる社会のコストではなく、未来の日本社会に対する投資であると明確に位置付けることを目指します。ブレインキャピタルとは、個人や社会が生涯を通じて蓄積・強化できる「脳の健康(brain health)」と「脳のスキル(brain skills)」の総体を指し、労働生産性、イノベーション創出力、さらには社会の持続可能性を支える基盤的な資産です。そしてブレインキャピタルを基盤とした経済社会の在り様が「ブレインエコノミー(Brain Economy)」という概念です。ブレインキャピタルは、個人の資産であると同時に、社会全体で守り育てるべき共有の基盤でもあります。すべての人が脳の健康を維持・向上させられる社会こそが、持続可能な経済・社会の条件であるという認識に立てば、脳の健康への投資は、個人の能力開発にとどまらず、誰一人取り残さない社会の実現そのものへの投資として位置づけられます。

一方で、この認識は同時に重要な問いを提起しています。脳の健康への社会的投資が「投資効率の高い人」に偏り、症状が重い人や経済的に不利な立場にある人が置き去りにされるならば、それは真の意味での社会の基盤への投資とは言えません。本シンポジウムではこの緊張関係を受け止め、すべての人が症状の有無や疾患の進行状況にかかわらず尊厳を保ち、社会とのつながりや参加の機会を持ち続けられる共生社会の構築という視点と、ブレインキャピタルへの戦略的投資という視点を、いかに統合し得るかを問います。こうした方向性は認知症に限るものではなく、本企画を通じてうつ病、てんかんなど他の脳神経関連疾患にも共通する重要な示唆を含んでいます。

さらに本シンポジウムでは、こうした包摂的な視点に立ちながら、脳の健康を取り巻く今後のイノベーションの発展への期待についても議論を行います。例えば認知症であれば、日本が構築してきた共生社会を基盤としつつ、一人ひとりの主体性に応じて、発症前の予防的取組から発症後の治療、そしてより進行期における医療的介入まで、それぞれが選択できる社会の実現が重要です。また脳の健康を取り巻くイノベーションは今後の広がりが期待される分野の一つであり、様々なアカデミックな視点からそのアイデアや研究基盤強化の在り方、そして社会実装・産業展開への期待を議論することを目指します。

本シンポジウムは、国や自治体、多様な視点を持つアカデミア、産業界を中心に、今後の社会を見据えた自由な議論、論点の整理を行う場づくりを目指します。それらを通じて、ブレインキャピタルという国際的な議論に日本の経験を接続し、ライフコースで脳の健康にアプローチしつつ、包摂的で持続可能な社会の実現に向けた議論の基盤を築きます。

※会場参加の申込期日は
2026年3月30日(月)まで
※Zoomウェビナーの登録画面に移行します。
開催時まで随時登録可能。

※会場参加をご希望で、抽選に漏れた場合にはオンライン参加を希望する場合は、予めオンライン参加登録もお済ませください。

 

【開催概要】

  • 日時:2026年4月6日(月)09:00-12:30
  • 形式:対面/オンライン(Zoomウェビナー)
  • 会場:帝国ホテル東京本館4階 桜の間(東京都千代田区内幸町1-1-1)
  • 言語:日本語および英語(同時通訳あり)
  • 参加費:無料
  • 定員:対面50名(応募多数の場合は抽選となります)/オンライン 500名
  • 主催:日本医療政策機構(HGPI)
  • 協賛:日本イーライリリー株式会社、大塚製薬株式会社、SOMPOホールディングス株式会社

 

【プログラム】(敬称略、順不同 ※登壇者・内容は変更の可能性あり)

09:00-09:10 開会挨拶
乗竹 亮治(日本医療政策機構 代表理事・事務局長)
09:10-09:25 趣旨説明
栗田 駿一郎(日本医療政策機構 シニアマネージャー)
09:30-09:50 基調講演「ブレインエコノミー:脳の健康を経済・社会の基盤に」
  Harris Eyre(Lead and Senior Fellow in Neuro-Policy, Rice University’s Baker Institute for Public Policy)
10:00-11:00 パネルディスカッション1「ライフコースで脳の健康にアプローチできる社会・文化の醸成に向けて-イノベーションと共生社会の両輪-」

パネリスト:
岩坪 威(国立精神・神経医療研究センター神経研究所 所長)
内山 博之(内閣府 健康・医療戦略推進事務局 事務局長)
恩蔵 絢子(東京大学大学院総合文化研究科 特任研究員)
黒岩 祐治(神奈川県知事)
堀田 聰子(慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科 教授/日本医療政策機構 理事)

モデレーター:
栗田 駿一郎(日本医療政策機構 シニアマネージャー)

11:10-11:40
プレゼンテーションセッション「脳の健康を取り巻くイノベーション」
 

「Brain Healthを加速する社会へ ― アルツハイマー病を恐れることない未来を実現するイノベーション ―」(仮)
Daniel M. Skovronsky(イーライリリー・アンド・カンパニー 最高科学・製品責任者 リリー・リサーチ・ラボラトリーズ プレジデント)

「脳の健康×音楽科学」(仮)

藤井 進也(慶應義塾大学環境情報学部 准教授)

11:40-12:30 パネルディスカッション2「脳の健康を取り巻く研究の発展と基盤強化に向けて」
 

パネリスト:
櫻井 孝(国立長寿医療研究センター 研究所長)
高橋 良輔(京都大学大学院医学研究科 特命教授)
瀧 靖之(東北大学加齢医学研究所 臨床加齢医学研究分野 教授)
武藤 香織(東京大学医科学研究所 附属ヒトゲノム解析センター 教授)

モデレーター:
森口 奈菜(日本医療政策機構 アソシエイト)

 

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