活動報告 調査・提言

【政策提言】「社会保障および医療システムの持続可能性を高める改革のための国民の政策参画の重要性について」(2021年6月21日)

【政策提言】「社会保障および医療システムの持続可能性を高める改革のための国民の政策参画の重要性について」(2021年6月21日)

日本医療政策機構は、医療システムの持続可能性とイノベーションの両立に関して、質的および量的な調査・研究として「よりよい医療システム改革のための国民の参画に向けて~病院に行かない「私」と行く「家族」そして「安心の医療に貢献する全ての人々」に向けた提言書~」(以下、提言)および「医療システムの改革や医療の価値に関する国民・患者・当事者の意識調査」(以下、意識調査)を実施しました。


■「提言書」について:

産官学民の有識者で実施したシンポジウムおよびラウンドテーブルから取りまとめられた提言では、“提言1:日本の医療システムの「現状(優れた点・改善すべき点)」を分かりやすく国民に共有する機会を増やす”、“提言2:国民の声に耳を傾ける”、“提言3:意思決定・政策議論を国民の見えるところで行う”という3つの提言がなされ、それぞれに現状と課題を整理するとともに、具体的な対応策を実施主体とともに明らかにした。


■「意識調査」について:

意識調査では、 「1:国民は現在のところ、負担増の必要性を十分に感じていない」、「2:国民は基本的に応能負担を支持している」、「3:アクセスを維持・改善する政策よりも質を維持・改善する政策のための負担増が支持された」、「4:患者数の少ない重症疾患より、患者数が多い疾患のためのイノベーションを支持している」、そして「5:医療政策について、国民はオーナーシップを持っていると感じていない”といった点が明らかになった。

 

本発表を受け、黒川 清(代表理事)は下記のコメントを発表

「新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中で、国民一人一人が医療システムの重要性、また医療資源の有限性について再認識する1年であった。各国で実施されている対応策や医療システムの状況が、オンラインで瞬時にわかる時代において、日本の医療システムおよびその長所短所についても世界が注目している。日本の医療システムについて、改めて今後のあるべき姿をマルチステークホルダーで議論していくことが重要であり、本提言が一助になれば幸いである。」

 

■ 関連イベント:

2021年2月8日 第1回 ラウンドテーブル・ディスカッション よりよい医療システム改革のための国民の参画に向けて

2021年1月22日 「医療システムの持続可能性とイノベーションの両立」シンポジウム~「医療システムの在るべき姿」への期待 調査から見えてきた「医療の質・アクセス・負担・財源」における課題の探求~

2021年2月17日 第2回 ラウンドテーブル・ディスカッション よりよい医療システム改革のための国民の参画に向けて

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