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【活動報告】コネクティング・クライメート・マインズ キックオフ・ダイアログ・セッション(2023年8月23日)

【活動報告】コネクティング・クライメート・マインズ キックオフ・ダイアログ・セッション(2023年8月23日)

日本医療政策機構(HGPI)副事務局長の菅原丈二とプログラムスペシャリストの五十嵐ナーヤ ハーパーは、研究、政策、医療、気候変動対策、実体験の各分野から60名以上の参加者が集まった東アジアおよび東南アジア地域のためのコネクティング・クライメート・マインズ(CCM: Connecting Climate Minds)第1回ダイアログに、地域共同招集者(Regional Co-Convenor)として参加し、グループディスカッションのファシリテーターを務めました。議論は極端な気象事象の影響と、その地域全体で脆弱な人々にどのように影響を与えるかに焦点を当てました。参加者は小さなブレイクアウトルームに分かれ、新たなニーズやエビデンスのギャップを特定し、研究の優先分野を開発するための議論が行われました。

東南アジアは、気候変動の影響を最も受けやすい地域のひとつであり、洪水、干ばつ、都市の暑さ、生物多様性や生息地の損失など、気候変動に関連する多くの影響にすでにさらされています。日本においても、猛暑、干ばつの長期化、海面上昇などが予測され、農業、漁業、インフラ、観光などに影響を及ぼすことが予想されています。気候変動の影響はますます私たちの日常生活の一部となっていますが、現在、気候関連の災害に対処する人々や地域社会に対して利用できる専門的なメンタルヘルス支援がほとんどない状況にあります。2021年に世界保健機関(WHO: World Health Organization)が95カ国を対象に行った調査によると、国の保健・気候変動対策計画にメンタルヘルスや心理社会的支援を盛り込んでいるのはわずか9カ国しかありませんでした。

気候変動がメンタルヘルスに与える影響に対する認識や理解は近年高まっていますが、依然としてデータが限られているかまったく存在しない地域が多くあります。異なるセクター、学際的な分野、地域を超えて議論を促進し、お互いから学び、気候変動とメンタルヘルスの双方にとってより協力的な解決策に向けて取り組むことが重要です。

 


■コネクティング・クライメート・マインズについて

コネクティング・クライメート・マインズは、ウェルカム・トラストの資金提供によるグローバルなイニシアチブであり、研究、政策、デザイン、実体験などの専門知識を世界中から集めています。このプロジェクトは気候変動とメンタルヘルスの関連を持つグローバルおよび地域共同招集者(RCC: Regional Co-Convenor)による研究と行動のアジェンダを開発することを目的としています。

コネクティング・クライメート・マインズの活動に関する詳細はこちらを、各地域における実践事例の詳細はこちらをご覧ください。

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