【お知らせ】UHCに関する議員ガイドの公開(2021年9月28日)
日付:2021年10月18日
タグ: グローバルヘルス
2021年9月28日、「International Health Partnership for UHC2030」(UHC2030)、「European Parliamentary Forum for Sexual and Reproductive Rights」(EPF)、「Parliamentary Forum on Population and Develop」(FPA)は「Parliamentarian Guide: 6 Action Steps to Achieve Universal Health Coverage」(議員ガイド:UHCを達成するための6つのアクション・ステップ)を公開しました。日本医療政策機構は、事務局の一つとして本ガイドの作成に参画しました。
2019年8月に開催された国連ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC: Universal Health Coverage)ハイレベル会合において、世界各国のリーダーが歴史上最も野心的と考えられている、疾病横断的で包括的な健康に関する政治宣言を承認しました。政治宣言では、UHCの達成には、法律や規制の枠組みが非常に重要であり、そのためには議員の協働が不可欠であることが再認識されました。
UHCに関する議員ガイドは、政治的に中立な立場でのキャパシティー・ビルディング・リソースとして、各国が主なグローバル・ヘルス・フレームワークにおける目的を達成するため、議員が自らの権限の範囲内で何ができるかを考えて注力できるよう、まとめられています。この取り組みは、健康そのものや関連する考え方について、課題への関心やアカウンタビリティを喚起することで、UHCの達成に向けた進捗を加速させ、政治的・財政的な機運を高めることを目的としています。
本ガイドでは、世界の国会議員に向けて、①「リード(Lead|牽引する)」、②「プロテクト(Protect|保護する)」、③「レジストレイト(Legislate|立法する)」、④「アドボケート(Advocate|提唱する)」、⑤「インベスト(Invest|投資する)」、⑥「コラボレート(Collaborate|協働する)」というUHCを達成するための6つのアクション・ステップを取りまとめました。また、下記の10のモジュールを通して、具体的な健康課題について、どのように議員の役割が重要となるのかについても事例を提示しています。
- プライマリ・ヘルス・ケア
- 保健システム強化
- 予算配分およびアカウンタビリティ
- グローバル・ヘルス・セキュリティ
- 予防接種
- 性と生殖に関する健康と権利(SRHR: Sexual and Reproductive Health and Rights)および母子と青少年の健康・栄養・家族計画(RMNCAH-N+FP: Reproductive, Maternal, Newborn, Child and Adolescent Health and Nutrition and Family Planning)
- ジェンダー平等
- HIV/AIDS
- 科学に対する人権
- 非感染性疾患(NCDs: Non-Communicable Diseases)およびデジタルデバイド
このガイドは、UHCとその社会への波及効果に関するさまざまな情報を立法者に提供し、UHCの基盤となる公正な社会福祉の実現を目指しています。
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