【参加報告】気候変動・生物多様性の損失・環境汚染をテーマとした「マヒドン王子国際保健会議2023」(2023年1月27日~1月29日)
1月27日から1月29日までの間、タイ・バンコクで開催された「マヒドン王子国際保健会議2023」((PMAC2023: Prince Mahidol Award Conference 2023)主催:タイ王国政府、マヒドン王子記念財団、共催:独立行政法人国際協力機構(JICA: Japan International Cooperation Agency)ほか)に、日本医療政策機構 シニアマネージャー 菅原丈二が参加しました。
本会合は、国際保健に貢献した個人・組織が顕彰されるとともに、世界各国から政府、国際機関、アカデミア、企業、NGOや患者・当事者団体なども参画し、国際保健の重要な課題の解決に向けて議論する、年に一度タイで開催される国際会合です。
今回のテーマは、「新しい健康アジェンダの設定 – 気候変動、環境、生物多様性の境界において(Setting a New Health Agenda – at the Nexus of Climate Change, Environment and Biodiversity)」で、気候変動、生物多様性の損失、環境汚染という相互に関連した3つの地球規模での危機が、人々の健康と福祉を危機にさらしていること、そしてそれらは、貧困削減、世代内・世代間の公平性の確保、生活向上の機会損失、COVID-19の危機への対応を複雑にしていることへ保健医療側からの取り組みの重要性について議論が繰り広げられました。
気候変動、生物多様性の損失、環境悪化などと言われるネクサス領域に対処し、行動することは、現在および新たな健康の脅威のリスクを低減し、次世代、そして最も脆弱なグループに対しても対処することになります。また、将来の人類と地球の持続性のための社会と地球規模での相互連携と共通の基盤に取り組み、2030アジェンダへの進展を加速させるマルチレベルの会話と行動を作り出すことによって、健康の共益を最大化することが期待されています。
- サブテーマ1:気候変動、環境、生物多様性、健康危機の境界への対応
- サブテーマ2:課題と機会:生物多様性・気候ネクサスにおける課題の克服と健康のための機会の活用
- サブテーマ3:変化をもたらすために -現場で行動
また、本会合を開催するにあたり、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、以下のようにメッセージを寄せています。
「人類は、三重の地球規模・惑星的危機に直面しています。気候変動は異常気象を加速させ、感染症発生のリスクを高めています。生物多様性の損失は、生活を破壊し、飢餓を引き起こし、人々を家から追い出しています。そして、大気汚染は毎年何百万人もの命を奪っています。」
詳細はこちらをご覧ください。
※英語のみ
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