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【申込終了】(オンライン開催)第128回HGPIセミナー「乳がん診療からみる、医療格差の捉え方」(2024年10月29日)

【申込終了】(オンライン開催)第128回HGPIセミナー「乳がん診療からみる、医療格差の捉え方」(2024年10月29日)

がんは、日本人の2人に1人が罹る病気とされ死因も第1位であることから、これまでも重要な課題として様々な施策や研究が進められてきました。しかしながら、当然がんの種類によって罹患している人の属性や治療法などは多種多様であり、一概に「がん対策」で全てのがんをまとめることは適切ではありません。

中でも乳がんは、発見時のステージにはよるものの一般的に5年生存率が他のがん種と比較して高いという特徴を持つと同時に、思春期・若年成人(AYA: Adolescent and Young Adult)世代の発症や最初の発症のピークが40代にあることに特徴付けられるように若い世代での発症が多いこと、化学療法(ゲノム医療含む)や放射線療法、妊孕性温存や乳房再建術といった多様な治療法・選択肢があること、患者の9割以上が女性という性差の特徴などがあり、単に治療を提供するだけでなく、個別性の高い心理的・社会的サポートが求められる領域です。

診療提供の側面でみてみると、乳がん診療は診療ガイドラインが確立されていることから、多くの患者へ基盤となる治療を提供する必要性がある一方、専門性の高い治療技術も発展していることから、様々な人材が必要となってきます。

しかし、乳がん診療全体の機能分担や地域内・地域間連携などの集約化や均てん化といった地域差をはじめとし、罹患年齢やライフステージ上の個人差、診療をする医師が専門医を取得しているかどうかといった医師差、ガイドラインの実地医療における適用性による差など、格差を生み出す要因も多様に存在します。

このように種々ある医療格差の要因について、今回のHGPIセミナーでは、佐治重衡氏(福島県立医科大学 医学部 腫瘍内科学講座 主任教授)をお招きし、乳がん診療における現在と、あるべき医療提供体制についてお話いただきます。毎年10月は乳がん月間と定められており、医療界全体として課題と認識されている格差の課題について、今回は乳がんの視点で考えてみたいと思います。

 

【開催概要】

  • 登壇者:佐治 重衡 氏(福島県立医科大学 医学部 腫瘍内科学講座 主任教授)
  • 日時:2024年10月29日(火) 18:30-19:45
  • 形式:オンライン(ZOOMウェビナー)
  • 言語:日本語
  • 参加費:無料
  • 定員:500名

 


■登壇者プロフィール

佐治 重衡(公立大学法人 福島県立医科大学 医学部 腫瘍内科学講座 主任教授/附属病院 腫瘍内科 部長・臨床腫瘍センター センター長/放射線医学県民健康管理センター がん登録室 室長)

1992年岐阜大学医学部卒業後、東京都立駒込病院 外科、岐阜大学大学院医学研究科 生化学・外科、埼玉県立がんセンター研究所、カロリンスカ医科大学(スウェーデン)、東京都立駒込病院 乳腺外科・臨床試験科、M.D.アンダーソンがんセンター(米国・短期留学)、埼玉医科大学国際医療センター 腫瘍内科、京都大学大学院医学研究科 標的治療腫瘍学講座を経て2014年より現職。
主な研究分野は、ホルモン依存性乳がんの基礎生物学、内分泌療法と免疫療法に関する臨床研究。この分野でいくつかの研究プロジェクトを実施し、多数の論文を発表している。複数の国際共同第III相試験の運営委員であり、JCOGやJBCRGなどの大規模臨床研究グループの運営に携わり、JBCS(日本乳癌学会)、JSMO(日本腫瘍学会)、BIG(Breast International Group)の常任理事を務める。

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