【開催報告】グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP)2024 第3回講義「学際的アプローチによるプラネタリーヘルス問題への対処」(2024年7月4日)
日付:2024年7月17日
タグ: グローバルヘルス, グローバルヘルス人材
日本医療政策機構、エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院、マヒドン大学公衆衛生学部 共催 グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP: Global Health Education Program)は第3回講義を開催しました。
講義では、以下4つのプラネタリーヘルスに関するトピックに対処するための、革新的な解決策をグループで検討するという事前課題が課されました。各グループとも12分間の発表の中で、任意の国・地域における以下のプラネタリーヘルス問題に関し、1週間にわたる調査の成果を踏まえ、所定の予算(1億ドル)内での解決策を提案しました。
1. バイオマス燃料と大気汚染(Biomass burning air pollution)
2. 海産物の乱獲(Seafood overexploitation)
3. 花粉媒介者の減少(Decline of pollinators)
4. 太平洋における海洋ごみ問題(The great Pacific garbage patch)
「学際的アプローチによるプラネタリーヘルス問題への対処」と題し、エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院ガンガローザ環境衛生学科 研究准教授のParinya Panuwet氏にもご登壇いただきました。Panuwet氏は、さまざまなプラネタリーヘルス問題が地球の自然システム、人間の健康、ひいては地球上の全ての生命体にとって脅威となっている旨を概説されました。また、人類の健康を守るため、学問領域や国境を越えた協力によるアプローチが必要である旨を紹介されました。質疑応答では、参加者の皆様から積極的にご質問いただき、活発な意見交換となりました。
講義とグループワークは、2024年6月~7月の間毎週水曜日にオンラインで開催され、参加者はその後のタイでのフィールドワークに備えます。
■講義
第1回 フィールドワークのケーススタディ・トピックの紹介
第2回 気候変動:地球環境システムの現在の変化
第3回 学際的アプローチによるプラネタリーヘルス問題への対処
第4回 協働から得た知見:プラネタリーヘルス推進への実践的ステップ
■グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP: Global Health Education Program)
G-HEPは、協働してグローバルヘルスのアジェンダを推進する若手リーダーのグローバルコミュニティを確立し、将来に向けた人材育成を行うことを目的とする若手育成プログラムです。2018年から始まったマヒドン大学公衆衛生学部とのパートナーシップにより、日本だけでなくASEAN地域の若手同士の交流が促進されてきました。今年は、エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院を迎え、アメリカの視点を取り入れるとともに、多様な職業や背景を持つ参加者たちと共にプログラムを実施します。プログラムを通じて、参加者たちは実践的な知識を身につけるだけでなく、将来のグローバルヘルスリーダーとして成長し、世界中で公衆衛生の向上に貢献することが期待されます。
■エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院について
エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院は、全米の公認公衆衛生大学院の中で第3位にランクしている。「世界の公衆衛生の首都」として知られるアトランタに位置するエモリー大学は、いくつかのユニークな地域資源を活用している。例えば、米国疾病管理予防センター(CDC: Centers for Disease Control and Prevention)は、当校の非常勤講師約200人を提供しており、カーター・センター(Carter Center)は学生の実習機会を提供する国際保健介入プログラムに関与している。学生は教室内の学びと現場でのインターンシップの両方から知識を得ることができる。全米50州および海外40カ国以上から学生が集まり、健康増進と疾病予防のための知識を実践している。
■マヒドン大学公衆衛生学部について
1948年に設立されたマヒドン大学公衆衛生学部は、タイで最初の公衆衛生の学術機関である。現在、公衆衛生学部は学士、修士、博士課程で毎年約1,400名の卒業生を輩出している。同学部は、アジア太平洋地域におけるアカデミック・リーダーとして不可欠な役割を果たしており、学術研究、実践的な研修を通して、国内外の公衆衛生領域の発展に貢献している。1976年以来、同学部は公衆衛生学修士-国際プログラムを運営し、42カ国から1250人以上の卒業生を輩出している。
本事業は、独立行政法人国際交流基金の助成を受けて実施しております。
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