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【開催報告】グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP)2021-2022―タイ・バンコクへのフィールドワーク(2022年6月27日~7月2日)

【開催報告】グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP)2021-2022―タイ・バンコクへのフィールドワーク(2022年6月27日~7月2日)

日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)とマヒドン大学公衆衛生学部は、グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP: Global Health Education Program)2021-2022を共同開催しました。本プログラムには日本、タイ、ミャンマー、ネパール、ブータンの学生や若手社会人・専門家が参加しています。

本プログラムでは、「COVID-19パンデミック下における都市移民の健康問題の解決」をテーマに、日本とタイで活動をしており、この6月27日から7月2日まで、タイ・バンコクでのフィールドワークを実施しました。1年半にわたるオンラインでの講義とグループワークを通じた課題研究の末、日本とタイからの参加者が直接顔を合わせてのフィールドワークを行いました。

1日目には、タイにおけるヘルスプロモーションとヘルスリサーチについて学びました。タイに住むすべての人々の健康な社会と環境の向上のために、あらゆる分野の個人や組織をインスパイアし、モチベーションを高めるとともに、それぞれの取り組みをコーディネートし、エンパワーすることをミッションとする独立した機関であるタイ・ヘルスプロモーション財団(ThaiHealth)を訪問れました。ThaiHealthでは、行動変容を起こすうえで最も適した方法についてエビデンスに基づく研究の実施、国民の意識向上、政策変更のための啓発・アドボカシーなどを取り組んでいました。


タイ・ヘルスプロモーション財団(ThaiHealth)訪問

その後、公衆衛生省政策戦略局の国際保健政策プログラム(IHPP: International Health Policy Program)を訪れました。ダイレクターであるRapeepong Suphanchaimat氏を中心に、タイの保健制度や政策、国民健康保険の優先事項に関する研究などを行っている研究者のチームと意見交換を実施しました。

2日目は、移住労働者がタイ国内で2番目に多く住んでいるサムットサーコーン県へ移動しフィールドワークを実施しました。県立病院と移民診療所を訪問し、施設で提供されている保健サービスや移民保健ボランティアによる地域活動について学び、特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19: Coronavirus Disease 2019)の流行への対応について意見交換をしました。


サムットサーコーン県における県立病院における意見交換

また、移住労働者の集合住宅を訪問し、ミャンマーからの移住者のご家族にタイでの移住体験についてもヒアリングを実施しました。


ミャンマーからの移住労働者の集合住宅を訪問


3日目はマヒドン大学サラヤ校を訪れ、人口社会研究所(Institute Population and Social Research)准教授のSureeporn Punpuing氏から意見交換を実施しました。タイにおける国境を越えた移民と医療サービスの利便性に関して、現在実施している調査についても教えていただきました。その後、再び公衆衛生省を訪れ、保健経済・健康安全局のWalunchai Juengsamranphong氏から、タイの国民皆保険制度の枠組みや、移民労働者が利用できる様々な制度やサービスについて議論をおこなうとともにこれまでの経験をもとに提案もおこないました。

プログラムの最終日は、タイの状況を振り返り、個々人そしてグループで分析をし、発表をおこないました。参加者は、このフィールドワークでの経験について話し合い、自分自身のリフレクションを共有するとともに、グループ内で見えてきた課題についてPEST分析を実施し、政治、経済、社会文化、技術的な要因について解決策の提案をおこないました。

8月に東京でフィールドワークを予定しています。


■プログラム(講義):

第1回 タイのヘルスシステムとCOVID-19(終了)
第2回 日本のヘルスシステムとCOVID-19(終了)
第3回 コミュニティヘルス(終了)
第4回 ヘルステクノロジー(終了)
第5回 グローバルヘルス(終了)
第6回 移民のヘルス(終了)
第7回 政策提言とアドボカシー(終了)
第8回 量的質的研究手法(終了)

グローバルヘルス・エデュケーション・プログラム(G-HEP: Global Health Education Program)は、日本医療政策機構とタイ・マヒドン大学公衆衛生学部の共同プログラムです。


■マヒドン大学について

マヒドン大学は、タイにおける医学教育を牽引する大学であり、公衆衛生学について国内で初めて専門的に取り組み始めた学術機関です。

ビジョン:
 2021年までにヘルスリテラシーに精通した専門家をASEAN諸国に輩出し、各国の人々の健康を促進する

ミッション:
 1. ヘルスリテラシーに精通した専門家になることにより、成果に基づく公衆衛生教育を提供する
 2. 公衆衛生教育、統合的かつ革新的な研究、健康と長寿および人類の発展を促進し、優れた意思決定に基づく専門的な学術に基づく知見を提供するリーダーを育成する

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