【お知らせ】「GCHA健康分野提言:化石燃料からの公正・秩序ある公平な移行に関するCOP30議長国ロードマップ」に賛同(2026年5月15日)
日付:2026年5月15日
タグ: プラネタリーヘルス
日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)は、2026年4月に「健康分野提言:化石燃料からの公正・秩序ある公平な移行に関するCOP30議長国ロードマップ(Health Submission: COP30 Presidency Roadmap on the Transition Away from Fossil Fuels in a Just, Orderly and Equitable Manner」への賛同を正式に表明しました。本提言はグローバル・クライメート・ヘルス・アライアンス(GCHA: Global Climate and Health Alliance)が取りまとめたもので、COP30議長国によるロードマップ策定に健康分野の知見を反映させることを目的としています。当機構は、科学的エビデンスに基づく現実的・公正な移行が不可欠であり、各国・各地域のエネルギー情勢や社会構造の多様性を踏まえた議論が国際的に求められているとの認識から、本提言への賛同を通じてこの議論に参画しています。本提言は、日本政府も掲げている2050年までのネットゼロ排出という目標に沿い、公正・秩序・公平な方法で化石燃料からの移行を進めるよう呼びかけた第1回グローバル・ストックテイク(GST1: First Global Stocktake)の成果を踏まえたものです。
今回の賛同は、国際的な議論が活発化する中で行われました。2026年4月24日から29日にかけて、コロンビアのサンタマルタにおいて、コロンビア政府とオランダ政府の共催による「化石燃料からの移行に関する第1回国際会議(First International Conference on Transitioning Away from Fossil Fuels)」が開催されました。本会議には50か国以上の政府代表団に加え、科学者、市民社会、保健医療従事者等が参加しました。同会議は国連気候変動枠組条約(UNFCCC: United Nations Framework Convention on Climate Change)の正式プロセスを補完するものとして位置づけられています。同会議での議論は報告書がまとめられ、2026年11月のCOP31で提示予定のCOP30議長国ロードマップの策定において活用される見込みです。本提言は、サンタマルタでの対話およびCOP30議長国ロードマップ双方に健康からの視点が反映されることを目的としています。
実施の加速に向けて、本提言は以下の要点が提示されました。
- 化石燃料の真のコストを意思決定に組み込むこと:化石燃料の健康・経済コスト(年間8兆1,000億米ドル超と試算)を政策決定に反映させることで、「汚染者負担」の原則のより実効的な適用を可能にすべきである。
- 化石燃料補助金の見直しと持続可能な移行への投資:化石燃料補助金を見直し、再生可能エネルギー、公衆衛生、社会保護への投資へと振り向ける、透明性の高い政策立案プロセスのもとでその実施を支えるべきである。
- 法的説明責任の強化:化石燃料に起因する健康被害および環境損害に対する法的説明責任を確保する仕組みを構築すべきである。
- 先住民族・地域コミュニティが主導する移行:先住民族の土地における新規採掘へのモラトリアム(一時停止)を設けるとともに、地域の知識・公平性・長期的な持続可能性を優先した、先住民族・地域コミュニティが主導する移行戦略の必要である。
当機構は引き続きプラネタリーヘルスプロジェクトを通じて、国際的な健康・気候コミュニティとの対話を継続するとともに、日本の医療現場における環境負荷軽減と適応策の推進など政策提言とに引き続き取り組んでまいります。提言の全文はUNFCCCウェブサイトよりご覧いただけます。(英語のみ)
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