活動報告 調査・提言

【活動報告】メンタルヘルス政策PJT-厚生労働省令和3年度障害者総合福祉推進事業「自治体の災害時の精神保健医療福祉対策にかかる実態把握及び取り組みのあり方の検討」採択のお知らせ

この度、日本医療政策機構では令和3年度障害者総合福祉推進事業「自治体の災害時の精神保健医療福祉対策にかかる実態把握及び取り組みのあり方の検討」を実施することとなりましたのでご報告いたします。

日本医療政策機構では、2019年度よりメンタルヘルス政策プロジェクトを進めています。本プロジェクトでは、当事者をはじめとした国内外の当分野における産官学民のオピニオンリーダーや関係団体に広くお集まりいただき、アドバイザリーボードミーティングやヒアリング、専門家会合の開催を通じ、日本のメンタルヘルス政策における現状の課題や論点を抽出し、その課題に対する解決の方向性を検討してまいりました。これらを踏まえ、2020年7月には、本プロジェクトの初めての政策提言として「メンタルヘルス2020 明日への提言」を公表し、ここに書かれた5つの視点をベースとして活動を進めております。

視点3「「住まい」と「就労・居場所」を両輪として地域生活基盤を整備する」では、主に就労支援や居住支援について多く言及していますが、その根底には地域における精神保健医療福祉の体制整備といった視点があります。その中でも日本においては、安心した地域生活を送るために、災害への備えは欠かせません。こうした観点から本プロジェクトでは「災害メンタルヘルス」へも注目しており、2021年3月には「災害メンタルヘルスを念頭においた地域づくりを考える 専門家会合」を開催しました。

地域における災害時のメンタルヘルス支援においては、各自治体が大きな役割を果たしており、例えば発災直後から活動が可能な災害派遣精神医療チーム(DPAT:Disaster Psychiatric Assistance Team)の派遣や受け入れに指標を設定し、体制整備を図っているところもあります。一方、DPAT、災害拠点精神科病院、こころのケアセンター、精神保健福祉センター等との連携体制など、地域の支援の在り方が十分に確立されていないとの指摘もあり、支援の地域差に繋がる可能性もあります。

本事業では、自治体への調査や有識者会合等を通じ、現在実施されている取り組みや、より効果的な支援のあり方について分析することで、各自治体が災害精神保健医療福祉に関する対策を策定する際の基礎資料を作成することを目的とします。

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