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【出版・開催報告】「認知症の社会的処方箋~認知症にやさしい社会づくりを通じた早期発見と早期診断の促進~」提言白書の作成/記者発表会開催(2017年10月31日)

【出版・開催報告】「認知症の社会的処方箋~認知症にやさしい社会づくりを通じた早期発見と早期診断の促進~」提言白書の作成/記者発表会開催(2017年10月31日)

高齢化は世界で急速に進行し、2030年に世界の認知症患者は7,470万人に達します。高齢先進国である日本では、2025年に65歳以上の人口の約3分の1が、認知症とその予備軍になると言われています。

現在、認知症の治療薬が存在しない中、社会全体として取り組むべき疾患として認知症対策が重要視されています。特に早期発見・早期診断の重要性が唱えられる一方で、国内外において多くの人が必要なスクリーニングや診断を受けていない現状があります。国や自治体、非政府組織や企業による様々な取り組みはあるものの、人々を早期発見・早期診断の行動へ結びつけるエビデンスが十分に確立、体系化されておらず、広まっていません。

そこで、認知症に関する知識のギャップを埋め、現状を検証し、認知症当事者や認知症分野に携わる医療従事者や研究者、政策担当者、NGO関係者等に向けて、早期発見・早期診断の重要性に関して改めて理解を深めてもらう機会を提供することを願い、本白書を作成することになりました。

本白書は、トップクラスの専門家へのインタビュー、早期診断・早期発見に関するエビデンスのレビュー、注目すべき日本のケーススタディの紹介、の三部構成となっています。本白書では、地域社会のコミュニティを基盤とした社会づくりを「社会的処方箋」と定義し、希望へつながる社会をつくるための重要な要素であることを明らかにしました。

また先日、日本イーライリリー株式会社・日本認知症予防学会との共催により、日本医療政策機構オフィスのイベントスペースにて本提言白書の記者発表会を開催いたしました。本白書の監修に関わったアカデミアや認知症の人を中心とした社会づくりに携わる介護事業者や当事者の方からのメッセージも発信されました。また閉会の辞では、当機構代表理事・黒川清が、産官学を巻き込んだ認知症対策や社会におけるコミュニティ対策の重要性について訴え、個々人が広い視野を持って取り組むべきであると述べました。

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■「認知症の社会的処方箋 認知症にやさしい社会づくりを通じた早期発見と早期診断の促進」制作チーム(五十音順)

・著者:
日本医療政策機構
マッキャングローバルヘルス

・監修:
イチロー・カワチ(ハーバード公衆衛生大学院 教授)
K. Viswanath(ハーバード公衆衛生大学院 教授)
近藤尚己(東京大学 准教授)


※本白書は、当機構の認知症に関するプロジェクトの一環として、日本イーライリリー株式会社とMcCann Healthcare Worldwide Japanの財政的援助を受けて実施しました。
実施にあたって同社との意見交換を行いましたが、それらの意見の反映については、調査チームが主体的に判断しました。

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