【お知らせ】日本腎臓病協会と包括連携協定を締結「腎臓病の克服に向けた取組みのための連携・協力に関する協定」(2023年6月28日)

特定非営利活動法人日本医療政策機構(事務局:東京都千代田区、代表理事:黒川清)と、特定非営利活動法人日本腎臓病協会(理事長:学校法人川﨑学園理事、特任教授 柏原直樹)は、2023年6月28日に腎臓病の克服に向けた取組みのための連携・協力に関する包括連携協定を締結いたしました。
本協定は日本医療政策機構と日本腎臓病協会が相互に連携及び協力し、腎臓病の克服に向けた取り組みを通じて国民の健康増進に寄与することを目的としています。
我が国における腎疾患対策は、2007年に「腎疾患対策検討会」が開催され、「今後の腎疾患対策のあり方について」が策定されました。2017年には、10年間の進捗管理、課題抽出を目的として、改めて「腎疾患対策検討会」が開催され、医療提供体制整備や人材育成面では相応に進展がみられたこと、また、新たな国民病となっている慢性腎臓病(CKD: Chronic Kidney Disease)についても、治療薬の開発をはじめ治療環境の整備が進展しつつあることが確認されました。
CKDとは腎機能が慢性的に徐々に低下するすべての腎臓病を指し、腎臓は「沈黙の臓器」といわれるほど初期の自覚症状はありません。一度腎機能が慢性的に低下すると回復することはないため、いかに定期健診等から早期発見・早期治療につなげ重症化を防ぐかが肝心です。
CKDの予防と重症化抑制の重要性については、2018年以降の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に断続的に盛り込まれ、健康日本21(第二次)等にも記載があります。一方、透析患者数の増加(新規患者の増加と有病率の上昇)には依然歯止めがかかっておらず、今後とも高齢化の進展がこれを押上げていくことが見込まれています。この流れを受け、日本医療政策機構では、2022年から「腎疾患対策推進プロジェクト」を始動させ、国内外の当分野における産官学民のステークホルダーがアドバイザリーボードのメンバーとして参画し、課題抽出や好事例の共有を行っております。そして、2023年も継続的に中立的なシンクタンクとして、日本腎臓病協会をはじめ多分野のステークホルダーと協働し、CKD領域における政策推進、およびよりよい腎疾患対策の実装を目指します。
■NPO法人日本腎臓病協会について
日本腎臓病協会は、医療者、市民、関連企業、行政等が連携し腎臓病を克服するために、立ち上げた組織です。腎臓病の普及啓発、診療連携体制の構築、腎臓病療養指導士制度の運営、患者会との連携、アカデミアと関連企業・行政等が連携するプラットフォームである「Kidney Research Initiative-Japan(KRI-J)」の運営などの事業を積極的に展開しています。腎臓分野において、日本全国どこにいても、良質な医療の恩恵を享受できる環境の実現に尽力しています。日本腎臓病協会については https://j-ka.or.jp/をご覧ください。
■日本医療政策機構について
日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)は、2004 年に設立された非営利、独立、超党派の民間の医療政策シンクタンクです。市民主体の医療政策を実現すべく、中立的なシンクタンクとして、幅広いステークホルダーを結集し、社会に政策の選択肢を提供してまいります。特定の政党、団体の立場にとらわれず、独立性を堅持し、フェアで健やかな社会を実現するために、将来を見据えた幅広い観点から、新しいアイデアや価値観を提供します。日本国内はもとより、世界に向けても有効な医療政策の選択肢を提示し、地球規模の健康・医療課題を解決すべく、これからも皆様とともに活動してまいります。当機構の活動は国際的にも評価されており、米国ペンシルベニア大学のローダー・インスティテュート発表の「世界のシンクタンクランキング報告書」における「国内医療政策」部門で世界2 位、「国際保健政策」部門で世界3 位に選出されています(2021 年1 月時点(最新データ))
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