【講演報告】日本認知症予防学会東京都支部 第6回学術集会「東京都内の認知症施策と予防連携」(2026年3月20日、東京都港区)
日付:2026年3月30日
タグ: 認知症
日本医療政策機構(HGPI) アソシエイト 森口奈菜が、日本認知症予防学会東京都支部 第6回学術集会「東京都内の認知症施策と予防連携」にて講演を行いました。
「認知症基本法成立後の日本の認知症政策と『脳の健康』への視座」と題した講演では、2023年に成立した共生社会の実現を推進するための認知症基本法(以下、認知症基本法)および2024年に策定された認知症施策推進基本計画を踏まえ、近年の日本の認知症政策の動向を概観しました。特に、2019年に一度国会へ提出され廃案になった旧法案と成立した認知症基本法との比較を通じて、「認知症予防」と「共生」をめぐる政策上の位置づけの変化や、認知症の本人・家族等の参画が政策形成に与えた影響について解説しました。
さらに講演では、認知症政策の先にある論点として、「脳の健康」をライフコース全体で捉える必要性を提示しました。あわせて、脳の健康(Brain Health)、脳資本(Brain Capital)、ブレインエコノミー(Brain Economy)といった関連概念を紹介し、生成AI時代において人間の脳そのものが社会の繁栄と未来を支える中核的な要素として、相対的にその価値を高まっていることを指摘しました。また、脳資本の形成に影響を与える多様な要因を整理するとともに、聴覚ケアや芸術活動など、認知症予防にとどまらない形で脳の健康を支える具体的な視点についても紹介しました。
日本医療政策機構では引き続き、認知症政策のその先を見据え、「脳の健康」をライフコース全体で捉える視点のもと、多様なステークホルダーとの協働を通じて議論を深め、誰もがその人らしく力を発揮できる社会の実現に向けた政策の選択肢を提示していきます。
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