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【講演報告】第44回日本認知症学会学術集会 シンポジウム33「認知症PPI」(2025年11月22日、新潟県新潟市)

【講演報告】第44回日本認知症学会学術集会 シンポジウム33「認知症PPI」(2025年11月22日、新潟県新潟市)

日本医療政策機構(HGPI) アソシエイト 森口奈菜が、第44回日本認知症学会学術集会シンポジウム33「認知症PPI」にて、「認知症研究におけるPPIの基盤構築と実践を支える教育・啓発の取り組みに関する国際調査」と題した講演を行いました。

本講演では、日本における認知症領域のPPI(患者・市民参画)推進の政策的背景を概観し、2024年に閣議決定された認知症施策推進基本計画において「研究への当事者の意見の反映」が位置付けられた意義について解説しました。そのうえで、認知症研究において当事者参画を実現するためには、研究の構想段階からの関与やフィードバックの仕組み、参加の意義の明確化といった実践的な視点が重要であることを示しました。

また、HGPIがこれまで取り組んできた、本人・家族等・研究者・産業界など多様なステークホルダーによる対話の場の創出や、政策コラムの発信、ラウンドテーブルの開催等の活動を紹介するとともに、認知症研究におけるPPI推進に向けたロードマップを提示しました。

さらに、海外のPPI先進事例を対象とした国際調査の結果をもとに、PPIに関する教育・啓発ではオンラインプラットフォームやトレーニングコース、ガイドブック、シンポジウム等、多様な手法が活用されていることに加え、当事者・家族・研究者・市民など幅広い対象に向けて、知識の向上やスキルの習得、共創の推進を目的とした取り組みが展開されていることを示しました。

最後に、効果的かつ倫理的なPPIを実現するためには、研究の早期段階からの継続的な関与、わかりやすい言葉によるコミュニケーション、「安全な場所」の確保、多様性・包摂性への配慮、貢献に対する適切な評価といった実践的要件が不可欠であることを指摘しました。

日本医療政策機構では引き続き、認知症研究における本人・家族等の参画の推進に向けた議論と実践に貢献するとともに、多様なステークホルダーとの連携を通じて、共創による研究基盤の構築と政策提言を進めていきます。

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