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【開催報告】プラネタリーヘルスアカデミー(前半)(2025年8月27日~9月24日)

【開催報告】プラネタリーヘルスアカデミー(前半)(2025年8月27日~9月24日)

日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)は、プラネタリーヘルスアライアンス日本ハブ(Planetary Health Alliance Japan Hub)とともに、2025年より「プラネタリーヘルスアカデミー」を開講いたしました。本アカデミーは、健康と環境の関係に対する理解と意識の深化を目的として開催され、医療、公衆衛生、民間企業、学術機関、市民社会など多様な分野・背景を持つ約40名の参加者が集い、分野横断的な議論が行われました。講義は全6回で構成され、これまでに3回の講義が実施されました。


第1回「プラネタリーヘルスについて」(2025年8月27日)

初回講義では、渡辺知保氏(長崎大学 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 教授)より、プラネタリーヘルスの基本的な概念についてご講演いただきました。人類による地球環境への影響が、結果的に人間の健康と福祉に脅威をもたらすという構造について、幅広い視点から解説いただきました。

第2回「気候変動と健康について」(2025年9月10日)

第2回では、橋爪真弘氏(東京大学 大学院医学系研究科 国際保健政策学 教授)より、気候変動が健康に及ぼす影響についてご講演いただきました。気温上昇や異常気象、感染症の分布変化などが、特に高齢者などの脆弱な集団に与える直接的・間接的な健康影響や、それに対する適応・緩和策についてお話しいただきました。

第3回「環境要因と子どもへの健康影響」(2025年9月24日)

第3回では、アイツバマイゆふ氏(北海道大学 環境健康科学研究教育センター/WHO 研究協力センター 特任准教授)より、子どもの健康と環境要因についてご講演いただきました。大気汚染、ハウスダスト、食品・飲料に含まれる化学物質など、日常的な曝露が子どもに及ぼす影響と、特に人生早期の脆弱性について解説いただきました。

 

これらのセッションでは、参加者による積極的な意見交換が行われ、単に知識を得るだけでなく、各自の視点や疑問を共有することで、議論が一層深まりました。

今後のセッションでは、「持続可能な健康都市の展開のための国内外の取り組み」、「生物多様性と生態系サービスと人間の健康」、「医療の現場からのプラネタリーヘルスアプローチ」などのテーマを取り上げる予定です。引き続き、参加者同士の対話と協働を促進しながら、個々の学びを超えて、プラネタリーヘルスの推進に向けた学び合いの共同体の形成を目指します。

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