【開催報告】韓国・日本肥満症専門家会合「~当事者と医療者の声に基づく政策推進を目指して~」(2026年2月25日)
日本医療政策機構(HGPI)は、2026年2月25日に韓国の肥満症当事者団体であるヘルシー・トゥギャザー・ソーシャル・コーポレーティブとの共催で、「韓国・日本肥満症専門家会合~当事者と医療者の声に基づく政策推進を目指して~」を開催いたしました。
現在、先進国・低中所得国を問わず肥満人口と肥満に起因する慢性疾患患者数が急増しており、2022年には世界の肥満人口が10億人を超えています。韓国・日本においても同様の増加傾向が見られ、肥満・肥満症は糖尿病や心血管疾患などのリスク因子となるため、他の非感染性疾患(NCDs)と合わせた包括的かつ疾患横断的な戦略が求められています。しかし両国においては、肥満を「個人の責任」と見なす風潮や偏見(スティグマ)が依然として残っており、医療へのアクセスを妨げる要因となっています。また、当事者や日々治療にあたる医療者の声が十分に集約されておらず、政策決定者に届いていないという共通の課題があります。
本会合は、東アジア文化圏として共通・類似の背景を持つ両国が、課題を共有し互いの先進的な取り組みを学び合うための政策対話のプラットフォームを創出することを目的として開催されました。当日は、肥満症当事者の実体験や医療への障壁、そして臨床現場で実践的な課題に直面する医療提供者からの視点が共有され、当事者の声を政策に活かしていくことの重要性についても共有されました。また、多職種によるチーム医療の重要性に加え、幼少期からの運動や食育の重要性を含む包括的なライフコースアプローチなどについても活発な意見交換が行われました。
主な論点は以下の通りです。
- 政策形成の過程において、肥満・肥満症の当事者の参画が重要である
- 患者・当事者の視点に立った治療の実施に加え、予防、診断、治療、治療後の支援を含む包括的な医療提供体制の一層の充実が求められており、それを支える肥満症治療コーディネーターを含む多職種および診療科間の連携が必要である
- 肥満・肥満症政策の推進にあたっては、国が明確な方針を示し、主導的な役割を果たすことが重要である
- 妊娠期や幼少期といった早期の段階から、栄養および身体活動に関する教育を充実させるとともに、ライフコース全体を通じた実践につなげていくことが必要である
- アジア太平洋地域の肥満・肥満症対策をさらに発展させるためには、日韓両国における知見の共有と協働を促進していくことが重要である
【開催概要】
- 日時:2026年2月25日(水)15:00-17:05
- 形式:ハイブリッド開催(非公開)
- 会場:ソウルスクエア(韓国・ソウル)
- 言語:韓国語・日本語(逐次通訳)
- 主催:ヘルシー・トゥギャザー・ソーシャル・コーポレーティブ
- 共催:日本医療政策機構(HGPI)
【プログラム】(敬称略)
| 15:00-15:05 | 開会の辞・趣旨説明 キム・ユヒュン(ヘルシー・トゥギャザー・ソーシャル・コーポレーティブ 理事長) |
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| 15:05-15:20 | 患者の声と韓国における肥満症政策の現状・課題 | |
| キム・ユヒュン(ヘルシー・トゥギャザー・ソーシャル・コーポレーティブ 理事長) | ||
| 15:20-15:35 | 患者の声と日本における肥満症政策の現状・課題 吉村 英里(日本医療政策機構 シニアマネージャー) |
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| 15:35-15:50 | 韓国における肥満症の臨床現場の課題 キム・ヨンジン(H+ヤンジ病院 代謝・肥満外科センター 教授) |
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| 15:50-16:05 | 日本における肥満症の臨床現場の課題 齋木 厚人(東邦大学医療センター佐倉病院 糖尿病・内分泌・代謝センター 教授) |
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| 16:05-16:20 | 肥満症治療コーディネーターの役割 辻 沙耶佳(東邦大学医療センター佐倉病院 肥満症治療コーディネーター) |
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| 16:20-16:35 | 韓国における小児の身体活動と栄養 スク・ミンファ(漢陽大学校 スポーツ・芸術学部 教授) |
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| 16:35-17:05 | ディスカッションおよび質疑応答 |

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