【開催報告】肥満症対策推進プロジェクト 公開シンポジウム「社会課題として考える肥満症対策~市民主体の政策実現に向けて~」(2024年12月4日)
※開催報告書を公開しました。(2025年6月30日)
日本医療政策機構(HGPI)では、2024年12月4日(水)に、公開シンポジウム「社会課題として考える肥満症対策~市民主体の政策実現に向けて~」を開催いたしました。
世界では、肥満と肥満に起因した慢性疾患の患者数が爆発的に増加し、2022年には世界の肥満人口が10億人を超えました。日本でも肥満の人は増加傾向にあり2008年より特定健康診査、特定保健指導が導入されたものの、健康寿命が延伸している一方、メタボリックシンドロームの該当者及び予備群を減少させるなどの、生活習慣に関する評価項目においては、改善が見られていないことも明らかになっています。
当機構では、肥満や肥満症に対する社会的な認識を高めるべく2022年度から肥満症対策推進プロジェクトを進めています。2023年度には医療提供体制の在り方に力点を置き、肥満症の当事者・医療提供者へのヒアリングを実施し、当事者の声に基づくペーシェントジャーニーを作成し、課題を抽出しました。その上で、アドバイザリーボードを組成し、健診を通じた肥満症として介入すべき対象者の特定や医療への接続方法のあり方、そして高度肥満症の患者に対する集学的医療提供体制に至るまで、当事者視点で肥満症治療の在り方を検討しました。さらに、スティグマの払拭やライフコースでの適切な食事や運動といった肥満予防の必要性についても併せて議論を深堀し、政策提言「患者・市民・地域が参画し、協働する肥満症対策の実装を目指して」にまとめました。
本シンポジウムは、昨年度に発出した上記の政策提言の内容を広く発信することを目的に開催し、肥満・肥満症対策の機運をより高めるべく有識者と共に議論をさらに深堀しました。
【開催概要】
- 日時:2024年12月4日(水)13:30-18:00(開場13:15)
- 形式:ハイブリッド(対面・オンライン(Zoomウェビナー))
- 会場:九段会館テラス
(〒102-0074 東京都千代田区九段南 1 丁目 6-5)
- 言語:日本語
- 主催:特定非営利活動法人 日本医療政策機構(HGPI)
【プログラム】(敬称略、順不同)
| 13:30-13:40 | はじめに、趣旨説明 | ||
| 大河 明咲子(日本医療政策機構 アソシエイト) | |||
| 13:45-14:05 | 基調講演「日本における肥満症の課題と今後求められる対策」 | ||
横手 幸太郎(日本肥満学会 理事長/千葉大学長) |
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| 14:10-15:25 | パネルディスカッション1「ライフコースでの肥満・肥満症対策における各ステークホルダーの役割と連携」 | ||
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モデレーター |
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| (休憩5分) | ![]() |
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| 15:30-16:50 | パネルディスカッション2「当事者目線で求められる地域一体となった肥満症の医療提供体制」 | ||
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| 17:00 | 閉会 | ||
| 17:00-18:00 | レセプション | ||
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(写真:井澤 一憲)
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横手 幸太郎(日本肥満学会 理事長/千葉大学長)
パネリスト
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