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【政策提言】「患者・市民・地域が参画し、協働する肥満症対策に向けた6つの提言」(2023年11月1日)

【政策提言】「患者・市民・地域が参画し、協働する肥満症対策に向けた6つの提言」(2023年11月1日)

日本医療政策機構 肥満症対策推進プロジェクトでは、この度、2023年3月31日に開催したグローバル専門家会合(公開シンポジウム)「患者・市民・地域が参画し、協働する肥満症対策に向けて」で得られた知見や行われた議論を基に、政策提言「患者・市民・地域が参画し、協働する肥満症対策に向けた6つの提言」を取りまとめました。


6つの提言

  • 提言1:医療的介入が必要な肥満症の定義を広く社会に浸透させ、介入が必要な当事者を同定するとともに、引き続き科学的根拠に基づく各種ガイドラインを整備していく必要がある
  • 提言2:医療的介入が必要な肥満症の治療においては、専門医や専門医療機関の関与のみならず、かかりつけ医や産業医との連携や多職種連携を推進する必要がある
  • 提言3:肥満症の発症要因は多様かつ複雑であり、過食や運動不足といった自己責任論に収束することなく、「健康の社会的要因」の視点を踏まえ、当事者および社会全体が抱える要因課題を再認識する必要がある
  • 提言4:肥満症の発症要因の多様性や複雑性を踏まえ、肥満症に対する介入方法を多様化させるべく、幅広い関係者の協働と参画を拡充させる必要がある
  • 提言5:肥満症や肥満に関連する出現状況は、国や地域によって異なるため、わが国における研究を拡充させ、エビデンスやデータに基づく政策を展開する必要がある
  • 提言6:肥満症対策のみならず保健医療システム全体を俯瞰した医療情報ネットワークやデータヘルスシステムの構築により、当事者にとって円滑な健康増進施策を推進する必要がある

本プロジェクトでは、これら現代の医療政策上の多くの重要課題を内包する肥満症を取り上げ、今後必要となる施策について、提言活動を行いました。今後も、慢性疾患という現代的課題について、必要な当事者へ適切な医療や治療が届く社会を目指していきます。

詳細については下部PDFをご覧ください。

 


グローバル専門家会合(公開シンポジウム)「患者・市民・地域が参画し、協働する肥満症対策に向けて」

 

【開催概要】

  • 日時:2023年3月31日(金)15:00-17:30
  • 形式:ハイブリッド(対面・オンライン(Zoomウェビナー))
  • 会場:大手町フィナンシャルシティ グランキューブ Global Business Hub Tokyo
  • 主催:特定非営利活動法人 日本医療政策機構(HGPI)
  • 協賛:国立大学法人 政策研究大学院大学 グローバルヘルス・イノベーション政策プログラム
       ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
  • 後援:デンマーク王国大使館
  • 言語:日本語・英語(同時通訳あり)
  • 参加費:無料
  • 定員:会場60名・オンライン200名程度

 

【プログラム】(敬称略・五十音順)

15:00-15:10 開会・趣旨説明・日本医療政策機構による論点整理の紹介
乗竹 亮治(日本医療政策機構 理事・事務局長/CEO)
15:15-15:30 基調講演(1)「わが国の肥満症対策における今後の課題と展望」
横手 幸太郎(日本肥満学会 理事長/千葉大学 医学部附属病院長)
15:30-15:40 基調講演(2)「肥満症対策を含む慢性疾患対策の政策状況」
田邉 和孝(厚生労働省 健康局 健康課 女性の健康推進室長)
15:45-16:00 基調講演(3)「海外好事例:産官学連携で進む肥満症対策」
Diana Arsovic Nielsen(デンマーク・ライフサイエンス・クラスター CEO)
16:10-17:20 パネルディスカッション「肥満症対策に求められる次の打ち手」

パネリスト:
小熊 祐子(慶應義塾大学 スポーツ医学研究センター・大学院 健康マネジメント研究科 准教授)
黒瀨 巌 (日本医師会 常任理事) 
近藤 尚己(京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 社会疫学分野 主任教授)
龍野 一郎(千葉県立保健医療大学 学長)
Alexandra Søgaard Helbo(ノボ ノルディスク財団 肥満・栄養科学 医学博士・シニアサイエンティフィックマネージャー)

モデレーター:
乗竹 亮治(日本医療政策機構 理事・事務局長/CEO)

17:20-17:30 閉会の辞
武見 敬三(参議院議員)

 

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