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【申込終了】(オンライン開催)第99回HGPIセミナー「Fast-Track Citiesから得た教訓」(2021年8月31日)

【申込終了】(オンライン開催)第99回HGPIセミナー「Fast-Track Citiesから得た教訓」(2021年8月31日)

1981年、アメリカにおいて後にエイズと呼ばれる最初の症例が報告されました。それから40年が経ち、未だ課題はあるものの、数十年にわたる研究と公衆衛生的介入により、新規HIV感染者は世界的に減少しています。一方で、現在、世界各国は新型コロナウイルス感染症(COVID-19: Coronavirus Disease 2019)の世界的な感染拡大という新たな課題に直面しています。COVID-19のパンデミックは、世界で最も脆弱なコミュニティに深刻な影響を及ぼしており、医療システムや医療提供体制における混乱は、HIVの感染流行終結に向けた進展を脅かしています。そのような中、グローバルヘルスコミュニティは、世界各地で取り組んできたHIVでの経験や知見をCOVID-19の感染症対策に活かすことができています。

2021年6月8日〜10日に開催された「国連HIV/エイズ・ハイレベル会合」では、2030年までのエイズ流行終結に関する新たな目標が盛り込まれた政治宣言が採択されました。この政治宣言は、患者を中心とした効果的かつ包括的HIV予防の提供を加盟国に求めるものです。これが実施されることにより、2030年までに360万人の新規HIV感染者と170万人のエイズ関連死を防ぐことが期待されます。

日本では、東京や大阪などの都市部において、特に若い男性間性交渉者の間でHIVの感染率が高いことがわかっています。全体的には新規HIV感染者は減少傾向にありますが、未だに感染者が増加している地域もあります。そのため、地域の現状を反映したHIV対策が必要です。

Fast-Track Cities Initiativeは、2030年までのエイズ流行終結を実現するために、都市が重要な役割を果たすべきという認識のもとに設立されました。国内では都市部では、人との接触機会、地方からの移住、不安定な雇用環境などによる失業、そして社会および経済的な格差により、HIV感染率が比較的高い傾向があります。そのため、都市を中心にHIV/AIDS対策を推し進めることが有効と考えられ歴史的にも主導的な役割を担ってきました。Fast-Track Cities Initiativeは、都市がHIVへの対応を迅速に進め、エイズを終結させるという目標を達成できるように支援しています。

今回のHGPIセミナーでは、2030年までにエイズ流行を終結させるための戦略や、国連合同エイズ計画(UNAIDS: Joint United Nations Programme on HIV and AIDS)がHIV/AIDS対策で得た教訓をCOVID-19の危機にどのように応用できるかについて議論します。さらに、日本の専門家より、国内のHIV/AIDSの現状や予防対策について知見を共有いただきます。

本セミナーは、日本医療政策機構とUNAIDSの間で結ばれた覚書(MOU: Memorandum of Understanding)のもとで開催されます。当機構とUNAIDSは対話と協働を通じて、アジア太平洋地域における公衆衛生上の喫緊の課題であるエイズ流行の終結を推進することを目指しています。

本セミナーは英語のみで開催されます。(同時通訳なし)

 

スピーカー
イーモン・マーフィー 氏(国連合同エイズ計画(UNAIDS)アジア太平洋地域事務所長)
田沼 順子 氏(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター 医療情報室長)

■日時
2021年8月31日(火)18:30-20:00

■場所
Zoomウェビナー形式

■参加費
無料

■定員
500名

■プロフィール
イーモン・マーフィー 氏(国連合同エイズ計画(UNAIDS)アジア太平洋地域事務所長)
マーフィー氏は、国連合同エイズ計画(UNAIDS)アジア太平洋地域事務所長として2016年のHIV及びエイズに関する政治宣言の目標を達成するため、アジア太平洋地域の国々を支援している。また、政府、市民社会、国際連合機関、開発パートナーとの連携を強化するなど、各国のHIVプログラムを支援するための国連合同の計画を主導・促進している。マーフィー氏は、UNAIDSのミャンマー事務所カントリー・ディレクターとしてHIV/AIDSに関するサービスの大幅な拡大に取り組み、支援環境の整備と法律上の障害の克服に貢献した。以前には、UNAIDSのベトナム事務所カントリー・ディレクターを務め、2010年に大統領から友好勲章を授与されている。また、UNAIDS本部のガバナンス・国際連盟機関・ドナー関係ディレクターおよびUNAIDSのミャンマー事務所カントリー・コーディネーターを務めた。国連に参加する前は、オーストラリア政府において外務省のAusAID保健部門ディレクター、連邦保健省次官補(感染症と環境衛生)および豪州エイズ対策プログラムのディレクターなどの要職を歴任した。マーフィー氏は、オーストラリア・カトリック大学で教育学学士、シドニー大学で保健学修士号を取得した。


田沼 順子 氏(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター 医療情報室長)

感染症医として幅広い経験を持ち、HIV/AIDSの分野で専門的なトレーニングを受けている。1997年に東北大学医学部卒業後、国立国際医療研究センターで感染症の研修およびフェローシップを修了。2011年、ベトナムにおけるHIVをテーマにした研究で東北大学大学院医学系研究科より博士号を取得。2014年から2016年にかけて、ハーバード大学T.H. Chan公衆衛生大学院にて武見フェローシップに参加。現在、厚生労働省のエイズ・性感染症に関する小委員会、エイズ動向委員会の委員、UNAIDSグローバルエイズモニタリングの日本代表報告者として活動している。また、アジア太平洋地域の12カ国以上との国際共同研究を含め、HIV/AIDSに関連する様々な研究プロジェクトに従事している。さらに、厚生労働科学研究費補助金「オリンピック・パラリンピック・万博等の外国人の流入を伴うイベントの開催に伴う性感染症のまん延を防ぐための介入方法の確立と国際協力に資する研究」の主任研究者として、2030年までのエイズ終結に向けたFast-Track Cities Initiativeの世界的な取り組みに関する理解促進ための活動や、多言語で様々な性の健康増進プログラムを実施している。

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