【申込終了】(オンライン開催)第116回HGPIセミナー「予防接種基本計画の見直しに向けて―ポストコロナ時代に求められる予防接種・ワクチン政策とは―」(2023年4月25日)
日本医療政策機構では、世界保健機関(WHO: World Health Organization)が定める世界予防接種週間(World Immunization Week)に合わせて、HGPIセミナーを開催いたします。世界予防接種週間は2023年4月24日から30日にかけて、「キャッチアップ(The Big Catch-Up)」をテーマに予防接種・ワクチンの普及に向けた様々な活動が世界中で実施されます。
当機構では、2020年度より国内外の専門家の方々と共に議論を重ね、ライフコースアプローチに基づいた予防接種・ワクチン政策の推進に向けた政策提言活動を進めています。本プロジェクトなどの活動もあり、2022年度末には、新型コロナウイルス感染症等により遅れが見られていた「予防接種に関する基本的な計画(予防接種基本計画)」の見直しに向けた議論を国が再始動するまでに至りました。
新型コロナウイルス感染症の流行を経験し、予防接種・ワクチンの公衆衛生上の価値が国内外で再認識されています。国内でも、先進的研究開発戦略センター(SCARDA: Strategic Center of Biomedical Advanced Vaccine Research and Development for Preparedness and Response)の設立等、研究開発や生産供給体制の改革が既に実行されています。一方で、予防接種事務のデジタル化の遅れ、国・都道府県・市町村の役割・責任・費用の分担、予防接種の疾病分類やそれに関連する定期接種化のプロセス等が課題として明らかになりました。
予防接種基本計画は今後の予防接種に関する中長期的なビジョンを示すものとされており、「少なくとも五年ごとに再検討を加え」ることが予防接種法に明記されています。しかし、その変更は「必要があると認めるとき」に限定されており、2014年以降、新たな変更は加えられていません。見直しの議論が再始動した今こそ、ライフコースアプローチに基づいて中長期視点から日本の予防接種・ワクチン政策を振り返り、予防接種基本計画の運用の仕方や新型コロナウイルス感染症が再提示した課題も含めて克服する機会です。
そこで、今回のHGPIセミナーでは、川崎市健康安全研究所 所長の岡部信彦氏をお迎えいたします。岡部先生はこれまで厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会の座長等を歴任し、現在は内閣官房参与もお務めです。新型コロナウイルス感染症によって国内外で明確になった課題あるいは置き去りになった課題の双方を「キャッチアップ(The Big Catch-Up)」しながら、人生のなかでいつでも誰でも予防接種・ワクチンを接種できる制度に向けて、予防接種基本計画の見直しを進める際に議論すべき点を包括的に考える機会にしたいと思います。
【開催概要】
- 登壇者:岡部 信彦 氏(川崎市健康安全研究所 所長)
- 日時:2023年4月25日(火)18:30-19:45
- 形式:オンライン(Zoomウェビナー)
- 言語:日本語
- 参加費:無料
- 定員: 500名
■登壇者プロフィール:
岡部 信彦 氏(川崎市健康安全研究所 所長)
1971 年慈恵医大卒。帝京大小児科・慈恵医大小児科助手。神奈川県立厚木病院小児科、都立北療育園小児科。米国バンダービルト大小児科感染症研究室、帰国後国立小児病院感染科、神奈川県衛生看護専門学校付属病院小児科部長。世界保健機関(WHO: World Health Organization)西太平洋地域事務局(フィリピン)伝染性疾患予防対策課課長。帰国後慈恵医大小児科助教授、1997 年国立感染症研究所感染症情報センター室長、2000 年同感染症情報センター長、2010 年より川崎市衛生研究所(現川崎市健康安全研究所)所長を務めている。慈恵会医大小児科客員教授、内閣官房新型インフルエンザ等対策有識者会議検討会議委員長代理、同新型コロナウイルス感染症対策分科会構成員、WHO 西太平洋地域事務局ポリオ根絶認定委員会(RCC)議長、WHO 世界ポリオ根絶認定委員会(GCC)委員、アジア小児感染症学会理事。
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