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【開催報告】超党派国会議員向け医療政策勉強会「30分で伝える医療政策最前線:子どもの健康:成育基本法・成育基本計画の実施と運用に向けた課題と展望」(2023年6月9日)

【開催報告】超党派国会議員向け医療政策勉強会「30分で伝える医療政策最前線:子どもの健康:成育基本法・成育基本計画の実施と運用に向けた課題と展望」(2023年6月9日)

日本医療政策機構は、超党派国会議員向け医療政策勉強会「30分で伝える医療政策最前線:子どもの健康:成育基本法・成育基本計画の実施と運用に向けた課題と展望」を開催いたしました。

今回は、五十嵐隆氏(国立成育医療研究センター 理事長)にわが国の小児保健・医療の現状と政策上の課題について、さらには今後のあるべき方向性についてご説明いただきました。

 

<講演のポイント>

  • 「健康」の定義は、「身体的、心理的、社会的に良い状態」であることがWHOにより示されている。日本のこどもの身体的健康は、OECD加盟38か国の中で第1位と高評価である一方、心理的健康は第37位、社会的健康は第27位である。
  • こどもの健康に関わる日本の背景として、(1) 低出生体重児の割合が多いこと、(2) 相対的貧困の割合が多いことが挙げられる。これらは、身体的、心理的、社会的に子どもの健康へ悪影響を及ぼす可能性がある。
  • 日本では学校内検診など子どもの身体的健康を支援する仕組みがある一方、子どものメンタルヘルス、社会性を支援する仕組みが軟弱である。今後は「身体的・心理的・社会的」な側面すべてに着目した「バイオサイコソーシャル」の視点から、こどもと家族を支援し、こどもの健康のリスクに対応できる体制構築が必要である。
  • こども家庭庁は、関連予算の基本姿勢として、年齢や制度の壁を克服した切れ目のない包括的支援イメージを掲げているが、学童期以降の保健分野に関する取り組みは、まだ不足している。
  • 母子保健分野においても、さらなる支援や対策が求められる領域があり、下記の3つをはじめとして充実させていく必要がある。
    (1)産婦を含めた家族全体を支援する形で産後ケアを行うこと
    (2) 麻酔分娩(無痛分娩)の事例の蓄積や研究を推進し、日本においても標準化を進めること
    (3) 新生児マススクリーニングなど、科学的根拠が証明され有用性があるものは、迅速に導入すること

 

【プログラム】(一部敬称略)

趣旨説明/緊急提言についてご説明

乗竹 亮治(日本医療政策機構 理事・事務局長/CEO)

ご挨拶

自見 はなこ(参議院議員)

講演「子どもの健康:成育基本法・成育基本計画の実施と運用に向けた課題と展望」

五十嵐 隆(国立成育医療研究センター 理事長)

会場の様子

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