他領域と医療のCross Discussionシリーズ① 「芸術と医療 ~臨床美術の認知症への取り組み」第39回朝食会開催報告
日付:2012年9月27日
日本医療政策機構は、2012年9月27日(木)、第39回定例朝食会を開催いたしました。今回は、他領域と医療のCross Discussionシリーズ第一弾として、芸術造形研究所 代表取締役で、日本臨床美術協会常務理事、臨床美術学会発起人でもいらっしゃいます西田清子様より、「芸術と医療 ~臨床美術の認知症への取り組み」と題しお話をお伺いしました。
我が国の認知症患者数は300万人を超え、この10年で約2倍に増加しており、現在65歳以上の10人に1人が認知症を患っていると言われています。認知症患者は今後のさらなる高齢化により増加し続けることが予想されます。認知症患者の介護や、認知症になっても最後まで人間らしく暮らせる社会づくりは我が国においても、喫緊の課題です。
臨床美術は1996年に医師・美術家・ファミリーケア・アドバイザーがチームとなって、独自のアートプログラムに沿って創作活動を行うことにより脳が活性化し、認知症の症状が改善されることを目的として開発されました。医療・美術・福祉の壁を越えたアプローチが特徴で、アートセラピーの先進国にも例を見ない先駆的な取り組みと言えます。現在では、認知症の介護予防事業のみならず、発達が気になる子どもへのケア、社会人向けのメンタルヘルスケアなど多方面で取り入れられ、既に多くの地方自治体や学校、介護施設、企業で取り入れられています。
日本医療政策機構では、今後、医療以外の分野の医療への取り組みをご紹介し、 新しいアイデアや価値観を共有することで、創造性に富み実現可能な解決策を議論して行きたいと考え、その第一弾として「芸術と医療」を企画しました。当日はお話をお伺いしたあと、参加者全員に、臨床美術士による簡単なプログラムも体験いただきました。
■テーマ
他領域と医療のCross Discussionシリーズ① 「芸術と医療 ~臨床美術の認知症への取り組み」
■スピーカー
–芸術造形研究所 代表取締役、日本臨床美術協会常務理事、臨床美術学会発起人 西田清子氏
■日時
2012年9月27日(木)8:00~9:00
■場所
GARB 丸の内 (東京都千代田区丸の内2-2-3)
申込締切日:2012-09-26
開催日:2012-09-27
調査・提言ランキング
- 【調査報告】メンタルヘルスに関する世論調査(2022年8月12日)
- 【政策提言】保健医療分野における気候変動国家戦略(2024年6月26日)
- 【政策提言】「認知症施策推進基本計画策定へ、今必要な3つの視点」~誰もが、いつでも、「共に生きる」社会の実現を目指して~(2024年4月1日)
- 【論点整理】NCDs関連プロジェクト「地方自治体における生活習慣病対策の教訓と課題、未来への展望」(2024年6月17日)
- 【政策提言】腎疾患対策推進プロジェクト 2023「患者・市民・地域が参画し、協働する腎疾患対策に向けて」政策提言・地方自治体における慢性腎臓病(CKD)対策好事例集(2024年2月14日)
- 【調査報告】「働く女性の健康増進に関する調査2018(最終報告)」
- 【政策提言】女性の健康推進プロジェクト「産官学民で考える社会課題としての更年期女性の健康推進政策提言書」(2024年7月31日)
- 【出版報告】医療政策の形成過程における患者・市民参画(PPI)の手引き―患者・市民と行政それぞれに求められる取り組みとその好事例(2024年3月31日)
- 【調査報告】「子どもを対象としたメンタルヘルス教育プログラムの構築と効果検証」報告書(2022年6月16日)
- HGPI 報告書・提言書リスト
注目の投稿
-
2024-08-23
【開催報告】「難病の日」シンポジウム「患者・市民の視点から考えるこれからの難病対策」(2024年5月23日)
-
2024-08-27
【HGPI政策コラム】(No.47)-プラネタリーヘルスプロジェクトより-「第10回:低炭素で持続可能な保健医療システム実現に向けたATACHによる支援」
-
2024-08-27
【申込受付中】(オンライン開催)HGPIセミナー特別編 認知症月間・世界アルツハイマー月間記念「認知症共生社会の実現に向けた企業の役割とは」(2024年9月19日)
-
2024-09-02
【申込受付中】世界メンタルヘルスデー2024 オンラインセミナー「ストレスマネジメント」(2024年10月2日)