【パブリックコメント提出】「環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関する基本的な方針の改定案」(2024年3月1日)

日本医療政策機構 プラネタリーヘルスおよび薬剤耐性(AMR: Antimicrobial Resistance)チームは、環境省 大臣官房 総合政策課による「環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関する基本的な方針の改定案に対する意見募集」について、パブリック・コメントを提出いたしました。なお、既に意見(パブリックコメント)の募集は終了しております。
持続可能な社会の構築につながる環境保全活動の促進にあたっては、環境教育などを通じて国民の活動意欲を高めるとともに、国民や企業・民間団体と国・地方自治体との相互の協力が重要です。環境保全活動や環境教育の一層の推進を図るため、2011年6月、「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」が公布されました。
2012年6月には、同法に基づき、「環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関する基本的な方針」が閣議決定されました。同基本方針は、概ね5年ごとに見直しを行うこととされており、今般、同基本方針の再改定に向けた検討が進められています。
パブリックコメントのポイント
- 環境保全活動、高等教育機関や職場におけるものを含む環境教育に関し、人間・動物・地球環境が密接に関連していること、すなわち、ワンヘルス(One Health)を含むプラネタリーヘルスの観点を踏まえることが不可欠である。
- 気候変動、生物多様性の損失、環境汚染といった地球規模の危機は経済・社会の課題と相互連関しており、新興・再興感染症の増加、とりわけ、薬剤耐性(AMR)、鳥インフルエンザ等の人獣共通感染症、蚊やダニが媒介する熱性疾患などを通じて、人間及び動物の健康にも大きな影響を与える。
- 経済協力開発機構(OECD: Organisation for Economic Co-operation and Development)が3年ごとに、15歳の児童に対して実施する「生徒の学習到達度調査(PISA: OECD’s Programme for International Student Assessment)」に関し、次回2025年版では人間と地球の相互作用に関する設問が盛り込まれる見込みであり、環境教育において活用すべきである。
- 大学や大学院などの高等教育機関及び附属研究機関については、産官学民をつなぐ核としての役割、当該機関自身の脱炭素化、超学際的な教育・研究を推進することが重要である。
- 政府は、地方公共団体とともに、率先垂範して環境保全活動に取り組むことに加え、先進的な取組を行う企業や民間団体等を評価するための指標の構築や、投資家・シェアホルダー、ひいては一般市民の意識づけを進めるべきである。
本件パブリック・コメントに関し、詳しくはこちらをご覧ください。
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