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【開催報告】「当事者による当事者のための『Our Views, Our Voicesワークショップ』を知ろう!」(2021年4月26日)

【開催報告】「当事者による当事者のための『Our Views, Our Voicesワークショップ』を知ろう!」(2021年4月26日)

日本医療政策機構が事務局を務めるNCDアライアンス・ジャパンと当事者主体で病気をもつ人の支援を行う一般社団法人ピーペックの共催で「当事者による当事者のための『Our Views, Our Voicesワークショップ』を知ろう!」を4月26日に開催しました。


昨今、医療政策の策定プロセスへの患者・当事者参画のニーズが高まってきています。
その一方で、患者や当事者の声が適切に反映されていない、またどのように声を届ければ良いか患者や当事者の学ぶ機会が少ないといった課題も上がっているのが現状です。
このような状況を踏まえ、2019年よりNCDアライアンス・ジャパン一般社団法人ピーペックが共催で、患者や当事者のアドボカシー能力の強化を図ることを目的とした「日本版Our Views, Our Voicesワークショップ」を企画・開催してまいりました。
本ワークショップは、世界中の非感染性疾患(NCDs:Non-communicable diseases)[1]を持つ当事者の声により創られた世界基準のワークショップです。医療やNCDsに関する基本的な知識を学んだ上で、当事者の代弁者として自分自身の経験を効果的に発信し、戦略的に課題を解決していく手法を習得するための様々なプログラムによって構成されています。


本イベントでは、まず、2019年の「日本版Our Views, Our Voicesワークショップ」開催時にファシリテーターを務めた一般社団法人ピーペックの池崎悠氏より「日本版Our Views, Our Voicesワークショップ」の目的やプログラム概要、過去のワークショップの様子を紹介しました。次に、参加者の方々に本ワークショップをより具体的に理解していただくことを目的に、ワークショップのアクティビティのひとつである「アドボカシーのためのエレベーターピッチ」[2]のデモンストレーションを行いました。池崎氏がファシリテーター役を務め、ニモカカクラブ代表の和田芽衣氏に受講生役を務めていただき、患者・当事者によるアドボカシーの場面を想定したエレベーターピッチを実演しました。


受講者の声のご紹介では、ワークショップの参加動機、当事者が声をあげることの意義、疾患横断でつながることの重要性を、和田氏と難病カフェおむすび代表の新井美子氏、それぞれにお話いただきました。
終了後には参加者交流会を開催し、受講者への質問や、開催への期待などについて意見交換しました。


当日の動画を公開していますので、下記よりご覧ください。

 

■当日のプログラム

趣旨説明・団体紹介

Our Views, Our Voices について

模擬演習 エレベーターピッチ

受講者の声

ファシリテーター:
池崎 悠(一般社団法人 ピーペック事務局/難病NET. RDing福岡 代表)

スピーカー:
新井 美子(難病カフェおむすび 代表)
和田 芽衣(ニモカカクラブ 代表)

質疑応答

交流会(希望者のみ)


■実施主体

主催 特定非営利活動法人 日本医療政策機構(NCDアライアンス・ジャパン事務局)
共催 一般社団法人 ピーペック


■NCD AllianceとNCDアライアンス・ジャパンについて
NCD Allianceとは、国際糖尿病連盟、国際対がん連合、世界心臓連盟、国際結核・肺疾患連合の4つの国際連盟によって2009年に発足しました。現在は、約2000の市民団体・学術集団が約170か国で展開するNCDs対策のための協働プラットフォームであり、「NCDsによって引き起こされる、予防可能な苦痛、障害、死をなくすこと」をミッションに活動しています。NCDアライアンス・ジャパンは、2013年よりNCD Allianceの日本窓口として、マルチステークホルダーがフラットに議論できる場を提供し、NCDs対策において市民社会が果たす役割の重要性を国内外に発信しています。

Our Views, Our Voices(OVOV)ワークショップについて
OVOVワークショップとは、NCD AllianceがNCDsと共に生きる人びとを対象に実施している当事者のアドボカシー能力を強化するためワークショップです。NCDsに関する現状や課題、政策をグローバルな視点で理解を深めた上で、当事者が自身の経験をどのように発信し、よりインパクトのあるアドボカシー活動へと展開させていくための戦略的な手法について、グループワークや実践を通して学ぶ構成になっています。2018年より、各国のNCDアライアンスの代表を対象にトレーナー養成ワークショップが実施され、各国での展開が期待されています。日本では2019年より開催しています(2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により中止)。

 

[1] 非感染性疾患(NCDs)とは、がん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・メンタルヘルスをはじめとする慢性疾患をまとめて総称したものです。NCDsは世界の全死亡における最大の死因であり、日本においても喫緊の課題となっています。これら、NCDs対策を促進し、さらにはより良い医療政策の実現に向けて、医療機関や政府のみならず、民間企業や研究機関、市民社会といった様々な立場の人びとや団体の協働は不可欠となっています。

[2] エレベーターピッチとは、自分がどんな人間で何を求めているかを、分かりやすく説得力ある形で伝える、30秒~1分の短いアピール文。エレベーター内で影響力ある人物にばったり出くわしたというシナリオに由来する。なお、アドボカシーのためのエレベーターピッチでは、意思決定者を行動に向かわせるため、自分が何を実現したいかや、その理由と方法を短く説明する。

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