【調査報告】日本の看護師を対象とした気候変動と健康に関する調査(速報版)(2024年9月11日)
日付:2024年9月11日
タグ: プラネタリーヘルス
日本医療政策機構と新潟大学大学院保健学研究科は、気候変動と健康、持続可能な保健医療システム、気候変動政策に関する意見を集めるため、日本の看護職者を対象に自記式質問紙票によるオンライン調査を実施しました。調査は2024年8月28日から31日にかけて実施され、日本全国で看護職として働いている1,200人の看護職者から回答を得ました。
本速報版は、文部科学省で検討されている看護学教育モデル・コア・カリキュラム(令和6年度改訂版)(案)に関する意見募集に対して、気候変動を看護教育や看護実践に適応させていくに上での課題や実現可能性、学習および教育におけるニーズに関する意見等を調査結果から抜粋し、提言することを目的に公表しました。今後、他の質問項目を含む形で、全体版についても公表する予定です。
調査結果の4つのポイント
- 72%の看護職者は、看護職者にとって気候変動は重要な課題であると回答した
気候変動が重要な課題である理由として、「生命に関わり保健医療分野との関連が強い」「将来世代のために取り組む必要性があると考える」「医療分野も環境へ悪影響を及ぼしている」等という意見が上位にあがった。
- 80%の看護職者は、看護職者は、「気候変動と健康」に関する知識を学ぶ必要があると回答した
学ぶ必要があると思う理由として、「生命に関わる内容であり、看護職者として知っておく必要がある」「健医療分野からの環境への悪影響について、もっと理解すべきであるため」「目の前の患者/対象や将来世代のために、今後取り組む必要性があると考えるため」という意見が上位にあがった。
- 84%の看護職者が、「気候変動と健康」に関しての学習意欲があると回答した
学習したい内容として、「健康への影響や疾病について」「異常気象災害など有事の備えについて」「日常業務における具体的な実践方法について」等が上位にあがった。
- 69%の看護職者が、仕事以外の時間で、家族や友人・近隣住民など身近な人々に、健康・医療に関する情報提供や相談・支援をすることがあると回答した
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