活動報告 非公開

【申込受付中】(ハイブリッド開催)地方自治体の公衆衛生専門職向けパブリックヘルス・セミナー「地域の健康を守るためのAMR対策 ―公衆衛生の視点から」(2025年7月16日)

【申込受付中】(ハイブリッド開催)地方自治体の公衆衛生専門職向けパブリックヘルス・セミナー「地域の健康を守るためのAMR対策 ―公衆衛生の視点から」(2025年7月16日)

日本医療政策機構およびAMRアライアンス・ジャパンは、7月16日(水)に、地方自治体の公衆衛生専門職向けパブリックヘルス・セミナー「地域の健康を守るためのAMR対策 ―公衆衛生の視点から」を開催いたします。

近年、薬剤耐性(AMR: Antimicrobial Resistance)は世界的に深刻な公衆衛生上の課題となっています。日本政府は2016年に第1期となるAMR対策アクションプラン(2016-2020)を策定し、現在は第2期(2023-2027)としてAMR対策が進められています。このアクションプランも後押しとなり、各組織でAMRに関する知識や理解を深めるための啓発・学修支援活動が展開され、医療従事者への教育的介入は一定の成果を上げています。しかし、市民の抗菌薬やAMRに対する理解はまだ改善の余地があり、毎年実施される国民のAMRに対する意識調査でも「抗菌薬がウイルス性感染症に有効である」との誤解が約半数にのぼります。この状況では、医療従事者が抗菌薬の適正使用を推進しても、市民の理解が伴わないことでAMR対策の効果が限定的になる恐れがあります。

AMRに関する啓発・学修支援活動は、これまで主に市民を直接の対象として、啓発キャンペーンやメディアを通じた活動が展開されてきましたが、これまでの取り組みを一層効果的に連携させ、さらなる成果につなげるための新たな方策が求められています。こうした中、地方自治体の公衆衛生専門職、特に保健師は、市民の健康意識向上や感染症予防に関わる専門職であり、AMR対策においても重要な役割を果たすことができる存在です。例えば、抗菌薬を多く使用する層である20~39歳の子育て世代に対し、臨床現場以外の場で情報提供を強化することが可能です。姫路市では、保健師が乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)において生後4か月までの乳児のいる家庭を訪問する際、AMR対策の内容を盛り込んだガイドブックを配布し、AMRの周知を進めています。また、公衆衛生専門職は診療所や薬局等の医療機関等に属する医療従事者とは異なる立場から、農業や食品安全、下水道施設や介護施設など、多様な分野と関わることができる存在として、地域全体を包括したAMR対策の中心的な役割を担うことができます。公衆衛生専門職がAMR対策を推進する環境を整備することは、長期的なAMR対策の啓発・学修支援において極めて重要です。

そこで、こうした公衆衛生専門職がAMR対策により積極的に関与できること、地域や業務の特性に応じたAMR対策が進むこと等を目指して、ハイブリッド形式のセミナーを開催いたします。具体的には、AMRの基本的な知識と、自治体におけるAMR対策に関する事例を共有し、現地およびオンラインの参加者からの質疑の時間を設けます。また、その後は登壇者と現地の参加者によるディスカッションを通じて、参加者が地域ごとあるいは領域ごとの課題に基づいた具体的な活動を検討できるように支援します。本セミナーはAMR対策が多様な分野に関わることから、感染症担当者に限定せず、母子保健や精神衛生、食品管理等の幅広い領域の公衆衛生専門職に参加いただくことを念頭に置いています。担当する地域あるいは業務とAMR対策の接点を見出していただき、臨床現場を越えてAMR対策を展開するための一助になることを目指します。


 

*事前登録期日を7月14日(月)23:59に延長しました。会場でのご参加をお待ちしております。

**登録完了後、ご登録いただいたメールアドレスに確認メールが自動送信されます。届かない場合は、大変恐れ入りますが、info@hgpi.orgまでメールをお送りください。

*会場参加のお申し込みは先着順とし、定員になり次第、締め切らせていただきます(登録期日は7月4日(金)12:00)。尚、7月4日(金)12:00時点で定員に達していない場合、引き続き本ページでのご登録を受け付けます。

 

【開催概要】

  • 日時:2025年7月16日(水)13:00 – 17:00
  • 形式:ハイブリッド(対面・オンライン(Zoomウェビナー))※会場参加推奨
  • 会場:Global Business Hub Tokyo
    (東京都千代田区大手町1-9-2大手町フィナンシャルシティ グランキューブ3階)
  • 言語:日本語
  • 主催:日本医療政策機構、AMRアライアンス・ジャパン
  • 助成:The Foundation to Prevent Antibiotic Resistance
  • 後援:全国保健所長会、全国保健師長会
  • 対象者:地方自治体で公衆衛生・保健活動に従事する自治体保健師等の行政職員
    ※都道府県・市区町村の本庁、保健所、保健センター等の職員も含む
    ※感染症対策担当者に限らず、対人保健・対物保健の各領域に携わる幅広い公衆衛生専門職が対象
  • 定員:会場50名程度、オンライン100名程度 ※先着順
  • 参加費:無料
  • 交通費:会場参加者のみ一部支給(一人当たり上限10,000円)※宛名「HGPI」の領収書をご保管ください。
  • そのほか:参加者全員を対象とした簡易アンケート調査を実施します。ご協力をお願いいたします。

 

【プログラム】(一部未定・敬称略)

第1部(ハイブリッド形式)
13:00-13:10 開会挨拶・趣旨説明
河野 結(日本医療政策機構/AMRアライアンス・ジャパン)
13:10-13:40 講演1「いま自治体に求められる薬剤耐性対策」
藤友 結実子(AMR臨床リファレンスセンター 情報・教育支援室長)
13:40-14:10 講演2「人と動物のつながりから考える、地域のワンヘルス・アプローチ」
浅井 鉄夫(岐阜大学大学院連合獣医学研究科 教授)
14:15-15:00 事例報告「地方自治体における公衆衛生活動 ―AMR対策の実例」

「徳島県におけるワンヘルスの推進について~地域・組織・部署横断的な人獣共通感染症対策~」
  一森 彰倫
(徳島県 生活環境部 安全衛生課 食品安全・生活衛生担当 課長補佐)

「福岡県おけるワンヘルスの取組」
 池田 加江
(福岡県 保健医療介護部 ワンヘルス総合推進課 参事補佐兼研究等拠点整備係長)

「山形県村山地域AMR(薬剤耐性)対策ネットワークの活動報告」
 森 福治(山形県庄内保健所 医療監(兼)保健所長)

「みなと地域感染制御協議会(MICC)における薬剤耐性対策の試み」
 北野澤 昴
(みなと保健所 地域医療連携担当課長)

「東京都内保健所における結核対策を含む既存事業の再設計の取り組み」
 長嶺 路子(板橋区保健所 所長)

「姫路市における普及啓発の取り組み」
 松田 明展
(姫路市 健康福祉局 保健医療部 地域医療課 課長)※オンライン参加

   
第2部(対面形式・会場のみ)
15:15-16:15 ディスカッション「自治体職員に求められる役割 ―明日からできるAMR対策」
16:15-16:20 閉会挨拶
16:20-17:00 ネットワーキング

 

PageTop