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【お知らせ】UHC2030市民社会エンゲージメント・メカニズム(CSEM)諮問委員会委員に就任(2025年11月1日)

【お知らせ】UHC2030市民社会エンゲージメント・メカニズム(CSEM)諮問委員会委員に就任(2025年11月1日)

日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)の副理事長である菅原丈二は、UHC 2030のための市民社会参画メカニズム(CSEM: Civil Society Engagement Mechanism for UHC2030)の諮問委員会(Advisory Group)委員に就任しました。任期は2025年11月から2028年10月までの3年間です。


UHC2030は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC: Universal Health Coverage)の実現および保健システム強化(HSS: Health Systems Strengthening)を目的とする、政府、国際機関、市民社会、その他の関係主体が参加するグローバルなマルチステークホルダー・パートナーシップです。世界保健機関(WHO: World Health Organization)、世界銀行、経済協力開発機構(OECD: Organisation for Economic Co-operation and Development)が共同ホストを務め、持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Golas)に基づく、公平で持続可能な保健医療システムの構築を目指しています。

CSEMは、このUHC2030の枠組みの中で、市民社会の声を政策形成および実施の中核に位置づけるために設けられた公式な市民社会参画メカニズムです。「誰一人取り残さない(Leaving No One Behind)」という原則のもと、脆弱で周縁化された人々の視点が、国家、地域、グローバルレベルのUHC政策に体系的に反映されることを目的としています。

CSEM諮問委員会は、市民社会によるUHC2030への代表性を担保する中核的な組織であり、国家レベルとグローバルレベルをつなぐ役割を果たします。本委員会は18名で構成され、以下の役割を担っています。

  • 各国市民社会組織との定期的な協議
  • UHC2030の政策・ガイドラインへの助言およびフィードバック
  • ワーキンググループへの参画を通じた市民社会の声の反映
  • 国家レベルにおけるCSOの政策参画能力の強化
  • 他のグローバルヘルス・イニシアティブとの連携促進

委員は無償のボランタリーな立場で活動し、地域、専門性、ジェンダー、組織形態、ならびに「取り残されがちな人々」を代表する視点の多様性とバランスが重視されています。

菅原はこれまで、UHC2030や関連する国際枠組みにおいて、市民社会、政策決定者、国際機関をつなぐ実務的な橋渡し役を担ってきました。今回のCSEM諮問委員会への参画を通じ、日本およびアジア太平洋地域の市民社会の知見と政策経験を国際的なUHC政策形成に反映させると同時に、グローバルな議論を日本の政策および社会実装へと還元していきます。

日本医療政策機構は、今後もエビデンスに基づく独立・中立の立場から、市民社会とともにユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現に向けた国際的な政策形成に積極的に貢献してまいります。CSEM諮問委員会委員への菅原の選任はその一環であり、今後も日本と世界をつなぐ役割を積極的に果たしていきます。

詳細はこちら(英語)をご覧ください。


CSEM 諮問委員会メンバー(2025–2028

  • Zahedul Islam(パブリック・ヘルス連盟/UHC2030ステアリング・コミッティ 市民社会代表〈グローバルサウス〉〔正委員〕)
  • Eliana Monteforte(グローバル・ヘルス・カウンシル/UHC2030ステアリング・コミッティ 市民社会代表〈グローバルノース〉〔正委員〕)
  • Christian Alberto Acosta Ruiz(コルポラシオン・キミリナ/UHC2030ステアリング・コミッティ コミュニティ基盤組織代表〔正委員〕)
  • Harjyot Khosa(国際家族計画連盟/UHC2030ステアリング・コミッティ 市民社会代表〈グローバルサウス〉〔代理委員〕)
  • Alhadi Osman(セーブ・ザ・チルドレンUK/UHC2030ステアリング・コミッティ 市民社会代表〈グローバルノース〉〔代理委員〕)
  • Mar Lucas Gómez(フエスペ財団/UHC2030ステアリング・コミッティ コミュニティ基盤組織代表〔代理委員〕)
  • Danjuma Adda(イニシアティブ・アンド・ディベロップメント・センター(CFID)/ナイジェリア)
  • Flore Ganon(アクション・コントル・ラ・ファム〈フランス〉)
  • Ali Hasnain(ユナイテッド・フォー・グローバル・メンタルヘルス)
  • Neena Joshi(ジョージ・インスティテュート・フォー・グローバル・ヘルス)
  • Anna Koshikova(刑務所における健康への権利のためのユーラシア運動)
  • Kirsten Mathieson(トランスフォーム・ヘルス)
  • SM Shaikat(SERAC〈バングラデシュ〉)
  • Ferdinant M. Sonyuy(和解・開発協会(RADA))
  • Rispah Walumbe(アムレフ・ヘルス・アフリカ)
  • Susan Wambui(コミュニティ・アドボカシー・イニシアティブ・ケニア(CAIK))
  • 菅原 丈二(日本医療政策機構(HGPI)/日本)
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