【開催報告】循環器病対策 推進プロジェクト グローバル専門家会合「国際潮流と日本の循環器病対策 ~均てん化に向けた打ち手・心疾患対策の視点から~」(2021年12月8日)

日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)は、2021年12月8日にグローバル専門家会合「国際潮流と日本の循環器病対策 ~均てん化に向けた打ち手・心疾患対策の視点から~」を開催いたしました。
※2022年3月25日 開催報告の詳細(ページ下部PDF参照)を公開しました。
心疾患や脳卒中に代表される循環器病は、我が国をはじめとした多くの国において、疾病による死亡の原因や、要介護に至る主要原因となっています。
このようななか、産官学民による関係者の長年の努力が実り、2018年12月、「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」(以下、循環器病対策基本法)が成立し、2019年12月に施行されました。さらに、基本法の施行に基づき、政府は、2020年10月、「循環器病対策推進基本計画」を閣議決定しました。国の基本計画を受け、今後は各都道府県においても、「都道府県循環器病対策推進計画」を策定し、循環器病対策の推進を図っていくこととなります。
このように日本の循環器病対策は進展しつつありますが、基本法や基本計画は大枠の理念や目標を示したものであり、国および各都道府県による施策の推進に向けては、具体的な次の打ち手について議論を深化させる必要があります。
そこで今年度より、当機構では循環器病対策 推進プロジェクト「循環器病対策における地域発好事例の共有~全国均てん化に向けて~」を立ち上げ、3年間をプロジェクト期間として、循環器病対策の全国均てん化に向けて必要な施策を洗い出し提言していきます。まずは循環器領域のうち、心疾患領域に焦点をあて、当事者や既存のステークホルダーを含めた当分野における産官学民のオピニオンリーダーや関係団体の皆様にアドバイザリーボードとして結集いただき、日本の循環器病対策の全国均てん化に向けて必要な施策を検討し、提言することで循環器病対策のさらなる推進を図っていきます。
本会合では、我が国における政策立案者から循環器病対策の現状や展望を国内外に発信するとともに、本プロジェクトのアドバイザリーボード・メンバーや当事者を含めた当分野における産官学民のオピニオンリーダーが登壇し、心疾患領域を中心として、国内外の好事例や教訓、今後取り組むべき領域について議論しました。
■開催概要
- 日時: 2021年12月8日(水)9:00-12:00
- 形式: Zoomウェビナー
- 主催: 日本医療政策機構(HGPI)
- 協賛: ノバルティス ファーマ株式会社、GEヘルスケア・ジャパン株式会社
- 使用言語: 日本語および英語(同時通訳有り)
■プログラム(敬称略)
09:00-09:10 開会の辞・開催趣旨説明・これまでのアドバイザリーボードでの議論のご紹介
乗竹 亮治(日本医療政策機構 理事/事務局長・CEO)
09:15-09:25 基調講演1「日本の循環器病対策の現在と脳卒中・循環器病対策フォローアップ議員連盟の役割」
自見 はなこ(参議院議員/脳卒中・循環器病対策フォローアップ議員連盟 事務局長)
09:30-09:50 基調講演2「循環器病対策推進基本計画と今後の展望」
桑原 政成(厚生労働省 健康局 がん・疾病対策課 課長補佐 兼 循環器病対策専門官)
09:55-10:20 基調講演3「循環器病対策推進に求められるあるべき医療システム ~諸外国の教訓から~」
Rifat Atun (Professor, Global Health Systems, Harvard University)
10:25-11:45 パネルディスカッション「循環器病対策 均てん化に向けた次の打ち手」
パネリスト:
Rifat Atun (Professor, Global Health Systems, Harvard University)
磯部 光章(日本心臓血圧研究振興会附属 榊原記念病院 院長)
小室 一成(東京大学大学院 医学研究科 循環器内科学 教授)
中尾(舛方)葉子(国立循環器病研究センター OIC 情報利用促進部 レジストリ推進室長)
張家 銘(ノバルティスファーマ株式会社 マーケットアクセス・政策・新製品 企画本部 本部長)
野地 洋介(心疾患当事者/慶應義塾大学大学院 社会学研究科 修士課程)
星川 洋一(香川県 健康福祉部 医療調整監)
モデレーター:
乗竹 亮治(日本医療政策機構 理事/事務局長・CEO)
11:50-12:00 閉会の辞
黒川 清(日本医療政策機構 代表理事)
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