活動報告 調査・提言

【緊急提言】「腎疾患対策」現状の課題と論点 腎疾患対策推進プロジェクト「患者・市民・地域が参画し、協働する腎疾患対策に向けて」(2022年5月11日)

【緊急提言】「腎疾患対策」現状の課題と論点 腎疾患対策推進プロジェクト「患者・市民・地域が参画し、協働する腎疾患対策に向けて」(2022年5月11日)

日本医療政策機構は、腎疾患に関する社会全体の関心を引き上げ、一段と効果的かつ有機的に対策を推進していく機運を作るべく、2022年から「腎疾患対策推進プロジェクト」を始動させました。そして、当プロジェクトの第一弾として、各分野の有識者に対するヒアリングなどをもとに、以下の通り、緊急提⾔を策定しました。

■腎疾患対策の推進に向けての課題・論点

  1. 慢性腎臓病(CKD)の予防や早期介入が、健康長寿の重要な基盤となることを再認識し、他の慢性疾患とも関連づけた総合的な対策をとる必要がある
  2. 腎疾患対策の進展には、専門医による介入のみならず、保健医療システムや健康増進施策の多様なフェーズにおいて、関係者の協働が必要であり、幅広い協力者の巻き込みが求められる
  3. 都道府県や地域ベースで、腎疾患対策の好事例が生まれつつあり、好事例の共有や横展開が期待される
  4. 患者・当事者視点に基づいた腎疾患対策の推進が必要である

詳細については下記PDFをご覧ください。

 

■腎疾患対策 推進プロジェクト「患者・市民・地域が参画し、協働する腎疾患対策に向けて」の今後の展開
日本医療政策機構では、腎疾患領域における産官学民のこれまでの努力を、さらに具体的な成果につなげるべく、地域発の好事例や教訓を参照しながら、腎疾患対策の全国均てん化に向けた必要な施策を洗い出し、提言を重ねていくことを予定しています。薬物療法のみならず当事者の行動変容の促進や、社会的処方箋といった概念も含めて、幅広く議論することで、社会全体で腎疾患対策についての意識が向上する機運を作っていきます。本プロジェクトを推進するにあたっては、「患者・市民・地域が参画し、協働する腎疾患対策に向けて」をテーマに掲げ、患者・当事者を含むマルチステークホルダーによるアドバイザリーボードを組成し、論点を抽出していきます。

 

■アドバイザリーボード・メンバー(敬称略・五十音順)

  • 柏原 直樹(日本腎臓学会理事長/川崎医科大学 副学長|腎臓・高血圧内科学教授)
  • 北島 幸枝(東京医療保健大学 医療保健学部 医療栄養学科 准教授)
  • 宿野部 武志(ピーペック 代表理事/腎疾患当事者)
  • 田村 功一(横浜市立大学医学部 循環器・腎臓・高血圧内科学 主任教授)
  • 宮本 陽子(全国腎臓病協議会 常務理事/腎疾患当事者)
  • 向山 政志(熊本大学大学院生命科学研究部 腎臓内科学分野 教授)
  • 守山 敏樹(大阪大学 キャンパスライフ健康支援・相談センター 教授)
  • 横山 啓太郎(東京慈恵会医科大学 教授/慈恵医大晴海トリトンクリニック 所長)
  • 黒川 清(日本医療政策機構 代表理事)

※本提言は、ヒアリングをもとに、独立した医療政策シンクタンクとして日本医療政策機構が取りまとめたものであり、アドバイザリーボード・メンバー参加者などの関係者、および関係者が所属する団体の見解を示すものでは一切ありません。

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