【開催報告】AMRアライアンス・ジャパン「国内の薬剤耐性(AMR)に関するサーベイランス・システムのあるべき姿について」政策提言作成に向けた会合(2019年8月6日)
日付:2020年9月2日
タグ: AMR

2020年8月6日、AMRアライアンス・ジャパン (事務局:日本医療政策機構)は「国内の薬剤耐性(AMR)に関するサーベイランス・システムのあるべき姿について」政策提言作成に向けた会合を開催いたしました。
本会合では、AMRアライアンス・ジャパンのメンバーと有識者が国内のAMRサーベイランス・システムについて、リスク・マネジメントの観点から議論を行いました。本会合の前後には、感染症の専門家との面談も重ねています。これまでの議論を踏まえて、AMRアライアンス・ジャパンは国内のAMRサーベイランス・システムに関する提言を取りまとめました。詳しくは、本ページの末尾のPDFファイルをご覧ください。
薬剤耐性(AMR)とは、細菌(病原体)が、抗菌薬の使用に伴い変化し、抗菌薬の効果が小さくなることをいいます。薬剤耐性菌による感染症が起きると、抗菌薬による治療効果が十分に得られず、最悪の場合には死に至る可能性があります。日本では、毎年8000人が薬剤耐性関連の原因で死亡していると推定されます。薬剤耐性菌は国内外で増加しており、このままの状況が続けば、薬剤耐性菌感染症による2050年の全世界の年間死亡者数は約1,000万人まで上昇するとの予測もあります。
当機構は、AMRアライアンス・ジャパンの事務局として国内AMR政策議論の前線に立ち、AMRアライアンス・ジャパンのメンバーである学会、医療企業、市民団体と共に、より強力なAMR対策に関する提言を作成・推進しています。 2019年7月には、AMRアライアンス・ジャパンとして7つの提言を発表しており、現在は提言内容の実現に向けて積極的に活動しています。
AMRやAMRアライアンス・ジャパンの詳細については、AMRアライアンス・ジャパンのウェブサイトをご覧ください。
なお、会議はコロナウィルス対策を鑑み、WEB会議システムを中心として、オンサイトで集まる場合は十分な距離を保って実施しました。
■参加者(五十音順)
阿真 京子(一般社団法人 日本医療受診支援研究機構 理事)
尾崎 昭夫(MSD株式会社 医療政策部門 公共・産業政策 部長)
釜萢 敏(公益社団法人 日本医師会 常任理事)
河田 将司(ファイザー株式会社 コーポレートアフェアーズ・ヘルスアンドバリュー本部 医療政策部 担当部長)
具 芳明(国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター 情報・教育支援室長)
澤田 拓子(塩野義製薬株式会社 取締役副社長)
澁谷 和俊(一般社団法人 日本医真菌学会 理事長/東邦大学医学部医学科病院病理学講座 教授)
瀬野 誠(日本ベクトン・ディッキンソン株式会社 マーケティング部長)
高木 佐登志(日本ベクトン・ディッキンソン株式会社 IDS/MMS事業部長)
舘田 一博(一般社団法人 日本感染症学会 理事長/一般社団法人 日本臨床微生物学会 理事長/東邦大学 医学部 微生物・感染症学講座 教授)
俵木 保典(日本製薬工業協会 国際部長)
平井 みどり(公益社団法人 日本薬学会 監事/兵庫県赤十字血液センター 所長)
松永 展明(国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンター 臨床疫学室長)
三浦 由理(MSD株式会社 医薬政策部門 公共・産業政策 担当課長)
宮崎 長一郎(日本薬剤師会 副会長)
村木 優一(一般社団法人 日本医療薬学会 代議員/京都薬科大学 臨床薬剤疫学分野 教授)
吉田 正樹(一般社団法人 日本環境感染学会 理事長/東京慈恵会医科大学 感染制御科 教授)
ファシリテーター:
柴田倫人(AMRアライアンス・ジャパン/日本医療政策機構 シニアアソシエイト)
Matt McEnany(AMRアライアンス・ジャパン/日本医療政策機構 シニアマネージャー)
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