【論文発表】「ヘルスケアセクターのサステナビリティに関する産学民協働の可能性」が学術誌「環境経済・政策研究」に掲載(2024年3月31日)
日付:2024年4月11日
タグ: プラネタリーヘルス
「ヘルスケアセクターのサステナビリティに関する産学民協働の可能性」が学術誌「環境経済・政策研究」に掲載されました。
本論文は、気候変動を踏まえたヘルスケアセクターのサステナビリティ確保の必要性と緊急性に焦点を当て、産業界、学術界、および民間団体の協働による取り組みの必要性と、その機運を醸成するために求められる効果的なアドボカシー手法を提案しています。本論考では、日本医療政策機構のプラネタリーヘルスプロジェクトによる取り組みをもとに執筆されています。当機構から主著者としてプログラムスペシャリスト 南谷健太、共著者として副事務局長 菅原丈二そして アドジャンクトフェロー 島袋彰が参加しました。
ポイント
- 多様なステークホルダーのエンゲージメントと共同作業の重要性:持続可能なヘルスケアシステムを実現するためには、政府、民間企業、NGO、学術界など、さまざまなステークホルダーの積極的な参加と連携が不可欠であることを強調している。異なる視点や専門知識を持つ参加者が集まることで、より総合的で効果的な解決策が生まれる可能性がある
- アドボカシーの内容及び手法:アドボカシーにおいて検討すべき項目として、(1)ヘルスケアセクターのサステナビリティ確保の必要性の積極的な提示、(2)気候変動への緩和策の提示、(3)気候変動への適応策の提示が挙げられる。各項目について、学術研究機関、民間企業、民間団体がそれぞれの強みを生かして協働することが期待される。また、具体的な手法として、意見交換会、シンポジウム、署名活動、マスメディアを通じた啓発、政策提言などが考えられる
- 健康リスクを踏まえたサステナビリティ確保の必要性と緩和・適応:気候変動が人間の健康に与える影響を考慮に入れ、ヘルスケアセクターのサステナビリティ確保のための政策や戦略を策定することが重要である。また、緩和策としては、ヘルスケアセクターの温室効果ガス排出量が多いことを示した上で、病院設備、移動・交通、医薬品、サプライチェーンなどの分野での削減方法を提示することが効果的。適応策としては、各国の事例を参考に、サーベイランス強化や地域保健プログラムなどの具体的な政策を検討していくことが望ましい
本論考により、産学民が協働してヘルスケアセクターのサステナビリティ確保に向けた具体的なアクションを講じる際の理解を深めることを目指しております。日本でこの議論はまだ始まったばかりですが、産学民が一体となって前進するための一助となればと考えています。
論文はこちら
調査・提言ランキング
- 【調査報告】がんに関する全国調査-がん対策基本法成立から20年を迎えて-(2026年4月28日)
- 【開催報告・論点整理】AI診断支援プロジェクト 専門家会合「AIによる診断支援時代を見据えた産官学民のそれぞれの役割」(2026年5月25日)
- 【政策提言】認知症プロジェクト「認知症の人をケアする家族等を取り巻く認知症施策のこれから」(2026年4月27日)
- 【調査報告】2026年 日本の医療に関する世論調査(2026年2月13日)
- 【政策提言】持続可能な保健医療システムへの道筋-社会的合意が期待される三つの視点-(2026年1月22日)
- 【政策提言】血液疾患領域における政策提言―患者・当事者中心の医療エコシステムの構築に向けて―(2026年4月13日)
- 【調査報告】医療機関の省エネ・温室効果ガス排出削減事例集― 施設更新(新築・建て替え)に伴う実践事例 ―(2026年3月16日)
- 【調査報告】「働く女性の健康増進に関する調査2018(最終報告)」
- 【論点整理】社会課題としての肥満症対策~肥満症理解の推進と産官学民連携を通じた解決に向けて~(2025年8月21日)
- 【調査報告】日本の保健医療分野の団体における気候変動と健康に関する認識・知識・行動・見解:横断調査(2025年11月13日)
注目の投稿
-
2026-05-13
【申込受付中】第5回HGPIサロン2025-2026:日本の社会保障の未来を見据えて「令和の時代に考える、社会における医療の価値」(2026年6月29日)
-
2026-05-15
【申込受付中】(オンライン開催)第2回J-PEPセミナー「治験等の参加者募集に関する情報提供の新たな枠組みー患者・当事者参画の視点から考える法的ポイントー」(2026年6月15日)
-
2026-05-18
【申込受付中】キックオフ・パネルディスカッション「日本とアフリカから世界へ、共に醸成する哲学対話」(2026年6月15日)
-
2026-05-19
【申込受付中】(オンライン開催)HGPIセミナー特別編「血液とともに生きる社会をつくる ─在宅医療×当事者研究の現場から問う、血液疾患政策の未来」(2026年6月12日)
-
2026-06-04
【申込受付中】(オンライン開催)第3回J-PEPセミナー「難病者の社会参画と新しい働き方『RDワーカー』の可能性〜政策アドボカシーの実践から〜」(2026年7月22日)



