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【開催報告】第51回定例朝食会 黒川清による新春講演「2015年のビジョン」

【開催報告】第51回定例朝食会 黒川清による新春講演「2015年のビジョン」
■テーマ:「2015年の新たなビジョン」
■スピーカー: 日本医療政策機構 代表理事 黒川 清
■日時: 2015年1月21日
■場所: 神戸屋シルフィー グランアージュ丸の内店

 今回の朝食会は、新年恒例の当機構代表理事黒川清による「2015年のビジョン」と題して開催しました。今回の朝食会は募集開始後わずか2時間で満席に。当日は会場からも多くのコメントや提案が出され、終了後のアンケートでも「刺激を受けた」「視野が広がった」といったコメントを数多く頂きました。

〜講演の内容要旨〜

■   認知症対策はデジタルテクノロジーとビッグデータを活用
もはや地球規模課題ともいえる認知症には、デジタルテクノロジーとビックデータの活用が有効だろう。たとえば、歩いた歩数、消費カロリー量などのデータが端末で見られるリストバンド型健康管理端末を使うことで、みんなつい夢中になり、思わず毎日走りたくなってしまうかもしれない。そして、で自然に運動習慣がうまれ、さらに、端末にたまったデータを集めて分析すれば、どのような行動が認知症予防に効果があるのかなど、様々な仮説が解明されるだろう。介護従事者の負担軽減には24時間働けるロボットを活用したら良い。デジタルテクノロジーは、これからの世の中を変える一番重要なテクノロジーである。

■   少子化問題はワーキングスタイルの問題でもある
少子化問題は女性のワーキングスタイルの問題でもある。女性が子どもを産み、育てながら働き続けるために、結婚や出産といったライフイベントに応じた柔軟な働き方が不可欠だ。たとえば、週合計40時間働けば、「いつ」「何時間」働くかは、個々のライフスタイルに合わせて選ぶことができるといった勤務スタイルがアメリカの看護師では可能だという。こういったことも参考になるのではないか。

■   医療の持続可能性〜医師不足にはオープンシステムの導入を
例えば、御茶ノ水周辺には多数の基幹病院がある。その1つの基幹病院を24時間ER(救急室)専門にし、周りの病院から必要に応じて人員を集約する。また周辺の開業医が基幹病院に登録し、必要な時にその病院の設備が使えるようにするオープン
システムを導入する。これにより、どの時間帯にも常に複数の専門医が基幹病院にいることになり、診断もより正確になり、医師同士のスキルアップにも役立つだろう。

■  個人でもできることを考えよう
他にも医療に関する課題は多くあるが、デジタルテクノロジーが進歩した現代は、個人の取り組みを自力で発信できる時代だ。「政府に陳情する」「制度を作ってもらう」といった固定観念にとらわれず、一人一人が出来ることを考え、どんどん実行していくことが大切だ。


申込締切日:2015-01-19

開催日:2015-01-21


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